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1947 FL 1200 ピニオンシャフトブッシュ


今日はEさんのナックルヘッド、ピニオンシャフトブッシュもお話。

苦戦することが多いハーレーのピニオンブッシュのラインだし。
BTの場合、クランク軸受けベアリングからにピニオンブッシュのライン
ケースサイド、タイミングサイドのカムブッシュのライン
サーキットブレーカーシャフト、アイドラギアシャフトのライン
2か所の位置決めダウエルピン
で場所が決まり、ピニオンブッシュ、カムブッシュそれぞれのクリアランスを選定するのですが。。。
タイミングカバーが社外品などに変えられていると、ケース側との合わせ加工がされていませんので、どこかで軸がズレていることが多いです。

新品で売られている社外タイミングカバーなどはそのためか、ピニオンブッシュは0.08mm~0.09mmとおおきめにクリアランスを取っていることが多い。
つまり、この辺りのクリアラランスを詰めようとするとなんやかんや加工することになります。

今まではタイミング側ベアリング軸受けからピニオンシャフトブッシュをリーマー加工、もしくはラッピング加工をしていましたが、前回行ったWLDのピニオンブッシュの加工からやり方を変え、クランクケースを組んだ状態でスプロケットシャフトとピニオンシャフトベアリングレースを軸にしてピニオンブッシュを研磨する方法に。

ピニオンシャフトベアリングレースだけを軸にした加工の仕方では実際にクランクを組んだ時とは誤差が生じ、クランク組付け時にピニオンブッシュとシャフトの摺動抵抗が多く、クランクの回りっぷりが悪くなることがありました。
ですので両クランクシャフトベアリングレースを軸にブッシュの内径拡大をしていく方法であればクランクシャフトとのラインはしっかり出ます。

って感じですがそこは一筋縄ではいかずなんやかんやありますというお話。




















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タイミングカバーに圧入したピニオンブッシュの内径はピニオンシャフトの寸法に対し+0.01mm程度で本当は少0.02mm程度ラッピングすれば良いのでありますが。。。
















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ラッピング用の研磨ロッドはブッシュ研磨部に合わせ加工。
ドライブサイド、タイミングサイドベアリングレースのパイロットを取り付け、両軸受けを軸にピニオンブッシュをラッピング。




















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ピニオンブッシュをラッピングしてみるとピニオンブッシュの斜め上側ばかりがあたり、斜め下側はあたっていないようです。
この時点であたりが弱い所はシャフトに対しクリアランス0.03mmが強い所は0.07mmと既に0.04mmの楕円に。
随分とベアリングレースとピニオンブッシュのラインがズレているようです。
クランクがスムーズの回るところまで削っていくとどんどん楕円は酷くなるでしょう。

ピニオンブッシュ穴を偏心させてクランク軸受け部とのラインを出す方法もありますが、カムブッシュとの芯間距離が変わってしまいます。
距離が長くなる方向であればまだ良いものの、距離が短くなる方向だとギアが渋くなります。
カムギアブッシュも偏心されればピニオンギアとカムギアの芯間距離は保たれますが、カム山とタペットローラーのあたりが悪くなるでしょう。
考えれば考えるほど地獄に。。。

まずはタイミングカバーのどこが駄目なのかを調べることに。




















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楕円になったブッシュは抜き取り、チェック用のダミーピニオンブッシュ製作しカバーに圧入。
ピニオンシャフトとほぼ同寸内径に。








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カムギアとピニオンギアのギアサイズ計測
カムギア、ピニオンギア共にカラーコードグリーン相当。















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この時点でカムギアとピニオンギアの回りは良くカムブッシュとピニオンブッシュに芯間距離は良い。

















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カムシャフトを入れた状態でピニオンシャフトと同寸のダミー研磨ロッドを入れ、クランク軸受け部にパイロットが入っているクランクに組みつけ。
何が原因で軸ズレを起こしているか原因追及をしました。

やっぱりここだよねって場所は判明。
その問題部を加工しましたが、今回は伏せておきます。
今回初めての試みという事と、もっと良い方法があるかも知れませんので、色々と試してからまたお伝えしたいと思います。。



















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問題解消し、本番用ピニオンブッシュ製作。
タイミングカバーに圧入しピニオンシャフト径に対しほぼゼロのブッシュ内径に。
















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ラッピングロッドは初めのラッピング用のものと
仕上げ用のものと最終チェック用のもの。



















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クランク両ベアリングレースを軸にしてブッシュラッピング。
楕円になることなく真円に。
ピニオンシャフトに対しクリアランス0.03mm





















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ブッシュにチェック用マジックを塗っておき、チェック用ロッドにて偏心プリチェック。
全周マジックが残っています。つまり偏心してダミーシャフトが干渉している場所はありません。

















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芯出しが終わっているクランク取り付け、カムギア、ピニオンギア取り付けクランクの回りっぷりチェック。
スムーズにクランクが周るようになりました。

クランク軸受けベアリング、カムブッシュ、ピニオンブッシュのクリアラそれぞれンスそれぞれ0.03mm
この状態での回りっぷりです。

状態が良いものだとすんなりと行くこともあるのですが、状態が悪いものだと本当の苦戦します。
ブログで書くと簡単ですが、実際この作業の私は何日間かけているのでしょうか。。。
(何回タイミングカバーを開け閉めしたのでしょうか(笑))
もちろんお客さんに失敗分、実験分の工賃を貰うわけにはいかないので、寧ろ真面目にやればやるほどマイナスになっていくような。。。

しかしこういう実験的作業から、経験値が増え新たな修理法を生まれていきます。
実際VMSで行われている修理法も私自身が行い考えているものが多いです。
まだまだ、色々とアップグレードしていく必要があるってことですね。















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by sgf1906 | 2021-04-30 10:59 | 1947FL1200 | Comments(0)

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