今日はHさんのショベルヘッドコンロッド周りのお話です。
まずはスモールエンド部
多いところでピストンピンに対し0.06mmクリアランスがありましたのでブッシュ交換。
JIMS製のブッシュを使います。
スモールエンドブッシュ圧入。
ここは嵌め代が多いのでしっかり“案内”を作っておき圧入します。
圧入時にブッシュ側が剥がれてしまったら最悪です。
専用リーマー通しホーニングしクリアンス調整。
ビッグエンドベアリングレースラッピングし真円加工。
今回リア側の左右ベアアリング径が違ったので微調整し左右サイズを合わせる。
ベアリングレース径は41.33mmと大きくなっていまして、.001”オーバーサイズローラーを入れてもフロント側コンロッドのクリアランスが目標クリアランスにならず。
今回、初めて使うS&S製の.001”(0.025mmオーバーサイズ)のクランクピンを使い、ローラーサイズ選択しクリアランス調整。
段べりしていたコンロッドワッシャーは抜き取り交換。
ダミーワッシャー(STDサイズ1.5mm)のものを付け現状でのスラスト量チェック。
スラスト量が随分とありますので、スラストワッシャーオーバサイズは単品製作。
コンロッドワッシャーは専用で作ってある生爪に銜え製作。
STDサイズのものより0.3mmオーバーサイズ。
コンロッド製作すると時は外輪・内輪のサイズが難しい。
フライホイールに対しスカスカに作ってしまうと、カシメてもカシメの効きが悪くなりますし、多き過ぎると入らなかったり、無理に入れてワッシャーが変形したりします。
フライホイール側のサイズがちゃんと計りずらいので微調整が必要です。
というわけで製作したワッシャーを現物で調整し圧入。
圧入後カシメ。
コンロッド・フライホイール仮組みしてスラスト量チェック。狙ったスラストでO.K
うちではこのスラスト量は規定値+αの数値で選定します。クランクの芯出しをしているうちにフライホイールが内に入っていくものがあり、規定値組むと芯が出た時点で、スラストが無くなる場合があるためです。
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奈良 純