1976FXE1200 トランスミッション その2
2017年 12月 26日
今日はHさんのショベルヘッド、トランスミッション組み立てのお話の続き。
メインドライブギアブッシュの摺動部が0.06mmも段減りしていたメインシャフトはアンドリュース製のものに交換。
で新品シャフトとメインドライブギアブッシュのクリアランスを計測すると0.08mmのクリアランス。マニュアルでの上限値ですがブッシュ交換しておきます。
JIMS製のメインドライブギアブッシュ、内径が0.1mm近く小さめに作られていて、そのまま圧入してリーマー加工となると非常に大変なので、予め内径拡大をしておき、ラッピング・ホーニングしてクリアランス調整。
メインドライブギアベアリングレースはほとんど減っていないので、そのまま使用。
レース内径47.77mm・メインドライブ径41.39mm・STDローラー径3.165mm
STDローラー(3.165mm)を使いクリアランス0.05mm
スプロケット・スペーサーを仮組みしてスラストチェック。
0.3mmのスラスト量で基準内。
メインシャフト仮組みして、クルクルチェックし問題なし。
メインシャフトベアリングのリテーニングプレートは曲がっていましたのでプレスで押し、少々面研磨しまっすぐにして取り付け。
クラッチのプレッシャーいよりメインシャフトが押されプレートは曲がってしまうことがあります。
調整済みのカウンターシャフトを取り付け、オイルシール取り付け。
弓なり状で取り付けられるパウルキャリアスプリングは折れていましたので交換し、凹部分をあわせシフト位置を合わせシフター周り組みつけ。
錆付いていたメイン側シフターフォークは新品に交換。
冶具を使いドッグギア位置調整。
専用冶具はニュートラルポジションでのドッグギアに位置調整しかできませんので、一工夫して1速~4速それぞれのドッグギア位置確認。
一部位置が悪かったのでシフターフォークの位置をシム調整。
キックラチェットギアブッシュも新たなシャフトにあわせ製作。
圧入後、ホーニングしクリアランス調整。
キックシャフトブッシュもシャフトに対し0.15mmと大分ガタになっていましたのでブッシュ交換。少々減っているキックシャフトにあわせ単品製作。
カバーに圧入しラッピング&ホーニングしクリアランス調整し組み付け。
スローアウトベアリングも崩壊寸前という感じでレースがやられていましたので新品に交換し取り付け。
というわけで組み付け、トランスミッション完成です。
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奈良 純