1960 VELOCETTE VIPER ギアボックス分解
2015年 12月 05日
分解各部清掃後、気になっていたスリーブギアベアリングから分解。
カシメてあり、回すのに苦労するベアリングリテーニングリング。
自家製SSTのおかげで無事に抜き取り。
で一応ガタ計測。0.6mmもガタが・・・ボールベアリングもこんなにもガタが出るのですね。
今までベアリングを変えたことがなかったのであろうということで、ベアリングは全交換。
計測作業。
スリーブギアブッシュとシャフトのクリアランスは0.11mm~0.13mm。
ここのガタが多いと、ギアボックス内のオイルがシャフトを通りプライマリー内に入り、クラッチのすべりの原因になりますので、ブッシュは交換。
1STギアのブッシュとシャフトの0.1mmのクリアランスで少々大目。
レイシャフト、2nd・3rdギアのブッシュは良好。スラスト量もそれぞれ0.1mm、0.15mmと良好。
スリーブギアのブッシュ抜き取り。
今まで適当なもので抜いていたのですが、ベアリングリテーニングリングしかり、ちゃんとしたものを作っておくと時間短縮になるということで、抜き取り工具製作。
ベロのスリーブギアブッシュには回り止めのダウエルピン的なものが付いています。
まずこいつを抜き取る。
ドリルでピンをもみ、エキストラクターで抜き取り。螺子っぽくなっている。
ブッシュを抜き取り計測。
こいつは単品製作します。
クラッチ回りも清掃しチェック。
プライマリーチェーンホイールはインサートが中で動いていたのでしょう、スペーシングプレートが干渉していた跡があります。スプロケットもとんがっているので交換予定。
クラッチプレートはO.K。スペーシングプレートも錆びてしまっているな・・・。
クラッチスプリングは曲がり長さの違いなどなくO.K
ギアボックススプロケットはトンガリさんで駄目。
バッキングプレートスラストピンは螺子的なものが入っていました。こいつは磨り減ってしまうので駄目。
クラッチのスペーシングスラストリング、レース側が大分磨耗しています。
ここが磨耗していくと、そのうちベアリングケージ部分と干渉しケージが壊れ粉砕します。
少々ケージがやられ気味でしたが、とりあえず無事でした。
VELOCETTE KSS MKⅡ
こちらもベロセット・KSS MKⅡ
ミッション、ギアボックスのオーバーホールが終わり試乗。
はじめは良いものの、だんだん燻ぶり始めストール。やはりプラグは真っ黒。
ジェット交換しつつ試乗するも結果は変わらず・・・。フロートの止まりっぷりが悪いと思われます。
というわけでキャブをなんやかんや。この話は次回に。
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奈良 純