38VELOCETTE KSS MKⅡ プライマリー周り組み付け
2015年 11月 14日
修理依頼のベロセットKSSマークⅡ。
クラッチチェーンホイールはインサートタイプからフリクッションが張り付いているもの(新品)に交換。
圧入工具を作り新品ベアリングをプレスで圧入。
しかしながら、圧入がきつくベアリングの動きが悪くなる。忘れてた新品ベアリングはこのパターンがあるのでした。
で計測。
スプロケットホイールベアリング圧入部の内径よりベアリング外径が0.1mm大きい。つまりハメ代0.1mmこれでは渋くなる。
というわけでスプロケットホイール圧入部、内径拡大。
取り付け冶具を製作しようと思ったが、幸い旋盤に銜え、スプロケット部分をダイヤルで計測すると振れは問題なく、切削できました。
約0.07切削しハメ代0.03mm。
圧入しベアリングもスムーズに回ります。
クラッチ組み付け。フリクッションディスクも新品に。
ギアボックッスとプラマリカバーの間のガスケットは耐油コルクで製作。
オペレーティングパッドシムはもともと3枚入っていたのでそのまま3枚入れます。(普通2枚)
ここの厚みを調整し、ギアボックスボールベアリングのシーリングワッシャーとクラッチオペレーティングスラストカップが干渉しないようにしています
クラッチスラストベアリングは状態が良くそのまま。
プライマリーマウントスクリューはワイヤリング。
ワイヤリングはねじが緩まないように締まる方向に巻きます。
クラッチスラストピンを忘れずに入れる。
エンジンスプロケット、クラッチホイールスプロケット、プライマリーチェーンを組む。
もともと1枚の厚いものが入っていたスリーブギアワッシャーは2枚入れます。
これはクラッチスプリングの引っかかり突っ張りを防ぐために2枚入っているものと思われます。
長さがバラバラだったスプリングも新品にして均一に。
クラッチスプリングホルター(アジャスター)を入れ、スプリング、スリーブギアを組む。
スリーブギアはドッ付くまで締め込み。
クラッチスプリングホルター(アジャスター)はクラッチが切れ始めるところまで締め付け、キックスタータークランキングしつつ、1/4回転、1/8回転、緩めながらクラッチが滑らず、しっかり切れるところにします。
エンジンスプロケットナットはドン付まで締めこむと、ロックピン穴が随分合っていなかったのでシムを製作調整。
さぁここからが厄介。
薄々プライマリーのベロセットはプライマリーチェーンやらドライブチェーンやらダイナモベルト付近やら干渉ポイントが多いので、一旦仮組み。干渉している場合はあの手この手で解消していきます。
ドライブスプロケットは干渉していませんが、プライマリー側は一部干渉している音が・・・。
アウタープライマリーのダイナモカバーマウントのスタッドボルトのナットが干渉しています。
以前に溶接されてしまっているので削るしかありませんな・・・。
というわけで今日はここまで。
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