1960 VELOCETTE VIPER CYLINDER HEAD
2012年 02月 25日
前回、バルブガイドを圧入したヘッド、バルブ&スプリングを取り付けます。
バルブステム径とバルブガイド内径を計測。
マニュアル上のバルブステムとガイドのクリアランス
IN .00125in-.0025in (0.03mm-0.06mm)
EX .00225in-.0035in (0.06mm-0.09mm)
新品のバルブ&ガイドで実測、IN側EX側共にクリアランス0.06mmでした。
今回はこれで組んでみます。
バルブシートカット&すり合わせ。
シート当り面45度部はIN、EX側共に1.5mmにしました。
ヘアピンバルブスプリングボトムワッシャー。
ヘアピンスプリングが刺さる穴にガタがあったら交換です。
ガタがなく、スプリングが横にスライドしなければなりません。
ヘアピンスプリングについてはサンビームM8で苦労しました。
詳しくはPetrol Bug'sで。
バルブスプリング取り付け長は13.8mm~14.3mm。
合わなければ、バルブスプリングボトムワッシャーの下にシムを入れて調整します。(0.2mm、0.5mmのシムがある)
バルブスプリングの幅が狭い方を上に交差させ組みます。
なぜこの年式のベロセットはヘアピンスプリングを使っているのでしょうか?
まず一つ考えられるのは、ヘッドの高さ(バルブスプリングの高さ)です。
鉄ヘッドのモデルはコイルスプリングを使っています。
スプリングの取り付け長は約41mm。(MAC)
それに対してヘアピンスプリングは約14mm。
これにより、エンジン高を抑えたのではないでしょうか。
そして、アルミヘッドになったことにより、ヘアピンスプリングを覆い被せるカバーを付けたとしても、冷却に問題がなくなったからではないでしょうか。
鉄ヘッドは熱しやすく冷めにくい性質で、アルミヘッドは熱し易いですが放熱性に優れています。
その為、鉄ヘッドに比べシリンダーヘッドを大きくしても放熱性に問題がない為だと考えます。
個人的な考えなので、詳しい方ご意見宜しくお願いします。
年代ごとの進化に触れたこの瞬間がたまりませんね。たかまるゥ~