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2012年 02月 07日

VELOCETTE VIPER VALVE GUIDE

今日はベロセット・バイパーのバルブガイドのお話。

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NEW VALVE GUIDE & VALVE
写真右がインテーク側、左がエキゾースト側
インテークバルブガイドの頭はテーパー状になっています。
これは吸気工程時、ピストンがダウンストロークし吸気バルブが開き、混合気を「吸う」訳ですが、その時一緒に、ヘッドに行ったオイルを吸おうとしてしまいます。そのオイルを燃焼室に入りづらくする為、テーパー状にしています。

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ヘッド側バルブガイド穴内径とバルブガイド外径、計測。
ヘッド側バルブガイド穴は真円で問題なし。圧入しろは0.02mm~0.03mm。

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バイパーのバルブシート。
燃焼室をはみ出るように、逃げています。コイツにピッタリはまる様に、圧入工具の受けを作りました。

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テーパー状になっているバルブガイドの頭を潰さない様に圧入する工具。
コイツも製作しました。

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ヘッドを暖めて、圧入工具を使い圧入。

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バルブガイド先端からシリンダーヘッドまでが0.343in(8.71mm)になるところまで圧入します。
バルブスプリングボトムワッシャーのガイドにもなる訳です。

by sgf1906 | 2012-02-07 05:11 | 1960 VELOCETTE VIPER | Comments(0)
2012年 02月 03日

VELOCETTE VIPER GEAR BOX

今日は1960ベロセット・バイパーのギアボックスのお話。

ベロのシフトチェンジ、オペレーティングメカニズムは小スペースで、良く出来ているのでご紹介します。
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ギアチェンジロッカーアームピンと連動した③ストライキングプレートがギアチェンジ時に上下に動きます。
ストライキングプレートに付いている④ストライキングパウルが⑥カムプレート・ラチェットプレートを回します。
カムプレート・ラチェットプレートが⑦カムプレートを回し、セレクターフォークを動かしギアチェンジするわけです。

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カムプレートピボット。
コイツにはシムがあり、ストライキングパウルの位置が良いところに来るよう、高さを調整します。

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ストライキングプレート。
ギアチェンジロッカーアームピンと連動し動く訳です。
この形状を考えたベロッセットは偉いです。
ちなみにstrikingの意味は印象的な、奇抜なという意味らしいです。

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図86のセンターライジングレバーが、シフトチェンジ後のストライキングプレートを元の位置に戻します。
半円形の部分が味噌ですね。

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カムプレート・ラチェットプレートとカムプレートが付いて完成です。
位置決めの印が付いているので合わせましょう。

ベロセットのメカニズムは、小スペース化を考えられていて、その結果変わった仕組みになっています。
戦前車のギアボックスを見ると、4速ミッションと思えないほど小さいです。(ハーレーがでか過ぎるのか?)
ベロのメカニズムは変わっていて本当面白いです。

by sgf1906 | 2012-02-03 02:14 | 1960 VELOCETTE VIPER | Comments(0)
2012年 02月 01日

オレ、コレ、スキッス。

今日はアイアンスポーツのカコイーパーツ紹介です。

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60年代XLCHのヘッドライトバイザー。
チュルンとした感じが良いです。

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肉厚バディーシート。
ローダウンに飽きた方、腰高のアイアン乗りやすくて良いですよ。

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“てっかめん”ヘッドライトナセル。
3種類あるナセルの中で個人的にコイツが1番良いです。

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SPORTSTERロゴのフロントフェンダートリム。

このパーツ達はすべて生徒さんS氏の持ち物。ウラヤマシィーです。

by sgf1906 | 2012-02-01 03:11 | 1968XLH900 | Comments(0)
2012年 01月 31日

原因追求

今日は1971年XLHアイアンスポーツのお話。

もうすぐ卒業のアイアンスポーツですが、どうもリアシリンダー側が燻ぶって(カブリ気味)アイドリングが安定しません。
元々フロントシリンダー側で点火時期を調整するハーレーは、リア側のプラグは燻ぶり気味になるのですが、コイツの場合は違いすぎます。
プラグコードを変えてみたり、点火時期、キャブセッティングを再調整してみても変化がありません。

「あっ、もしかして」不意に閃き、シリンダーヘッドとシリンダーの間にパーツクリーナーを吹きかけてみると、エンジンが止まってしまいました。つまり、ほのかに圧縮漏れをしていたのです。

という訳で原因追求、ヘッドをばらしてみます。
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アイアンのヘッドとシリンダーはインロー(凸と凹)になっています。
ヘッド面研などで、凹部分の距離が小さくなってしまうと、どっ付いて圧縮もれをします。

実測してみると
ヘッド側凹部分 4.1mm
シリンダー側凸部分 4.1mm

そこに1mmの厚みのガスケットが入るので問題はなさそうです。ヘッド側を見てみても当たった跡はありませんでした。思いっきり空振りです。
まぁ、こんな時もあります。

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ほのかに圧縮漏れをしていたのは、増し締め時に均等締めを出来ていなかったのでしょう。
ハーレー(Vtwin)のエンジンはヘッドを乗っけたときに、排気側に傾き気味で乗っかります。
シリンダーヘッドボルトを締める時は、このことに気を付けつつ、均等締めしましょう。

こういうことがあると自分の未熟さを感じます。と同時に原因追求を楽しいと思っている自分も居るので性質が悪いです。
今後を乞うご期待。

by sgf1906 | 2012-01-31 03:08 | 1971XLH900 | Comments(2)
2012年 01月 26日

1960 VELOCETTE VIPER

ノートンコマンドで卒業したSさんのベロセット・バイパー。
エンジンオーバーホールでお預かりした車両です。
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レストア済みのような美しい車両。
マグネトー不良で、エンジンはかかりませんでしたが、これはおいしい仕事だぜ、エヘ。
解ってる。解ってます。美しい外見に惑わされてはイケマセン。
外見より中身が大事なのです。解っているのに騙されてしまう僕です。


と言う訳でクランクです。

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ビックエンドのガタが多かったのでばらします。

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ローラーは目で見て解るぐらい、減っています。

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クランクピンもベアリングレースも駄目です。

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タイミングシャフトのネジ部が加工されていました。
タイミングシャフトのネジサイズは1/2”-20、逆ネジです。(写真左)
ここにオイルポンプを回すウオームギアが付く為、タイミングシャフトナットが緩まないよう逆ネジになっています。
しかし、ここのネジ部が7/16”-18に加工されていました。しかも正ネジです。(写真右)
ナットが揺まないようカシメられていました。
なかなかやってくれます。まぁ、こーゆー物を直すのがレストアの醍醐味って事で。
タイミングシャフト、ビッグエンドアッセンブリーで交換です。



トリニティースクール卒業生のお二人がブログを始めたので紹介します。

最近、青い春が来たらしいトライアンフ・トロフィー狂いのTさんのブログ after hours
「ボルトとナットの違いを知らなかった。」と思えないほど狂っているNさんのブログ NTN Motor Shack

良いか悪いかとかではなく、幸か不幸かとかでもなく、ただただ、こうなってしまったのです。

by sgf1906 | 2012-01-26 06:21 | 1960 VELOCETTE VIPER | Comments(0)
2012年 01月 22日

ヘリサート・ヘリサート・ヘリサート

今日はショベルビッグツイン、タペットガイドのネジ山ヘリサートのお話。

この車両のタペットガイドのネジ山が8ヶ所中、6箇所はヘリサートされており、1ヶ所はなめていました。


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ショベルビッグツインのタペットブロックは2種類あります。
1975以前のものは座面部分がテーパーになっており、ねじは1/4”-24UNS。
1976以降のものは座面部分がフラットで、ねじは1/4”-20UNC。

この車両は前期型のテーパーの1/4”-24UNSなのですが、1/4”-20UNCのヘリサートが入っていて、24山のボルトを、無理やり20山にして入れたありました。しかもヘリサートはちゃんと入っておらず、生きている24山のネジ山はそのまま、1ヶ所はなめている。
もう、めちゃくちゃです。
直すなら直す。直さないなら直さない、どちらかにしろよって感じです。

幸い、社外パーツで座面がテーパーで1/4”-20UNCのボルトが出ているので、それを使います。

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まず、駄目なヘリサートコイルを一回抜き、タップを立て新たにヘリサートコイルを入れます。

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なめているネジ山と、24山のネジ山に1/4”-20UNCのヘリサートを入れます。

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ボール盤にクランクケースをネジ山に対して垂直にセットアップします。
下穴径は6.7mm。
ヘリサートは下穴が命です。

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ヘリサートタップでネジ山を切ります。

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専用工具でヘリサートコイルを入れて完成です。


初めてヘリサートをする生徒さんは、ネジの大事さを思い知ります。と同時に美しいネジ山に感動します。
ビシッとしたネジ山はカッコイイです。

ネジに異変があった時に、それを感じとれる落ち着いた心を持ちたいものです。

by sgf1906 | 2012-01-22 23:55 | 1971FLH1200 | Comments(0)
2012年 01月 19日

タイミングホール ヘリサート

タイミングホールとは上死点、点火時期の時のクランク位置を知る為の穴です。
ハーレーのタイミングホールのネジ山がなめている事が非常に多いのですが、クランクケースにある為、ちゃんと直すにはケースをばらさなくてはいけません。
その為、あの手この手で誤魔化し修理をしている物は、少なくありません。

という訳で今回は・・・
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タイミングホールのネジサイズは5/8”-18UNFですが、テーパーネジの3/8”-18NPTが無理やり入っていました。
テーパーネジとは配管用ネジで、雄ネジ側がテーパー状になっていて雌ネジ側に食い込ませ、オイル漏れを防ぐもので、ハーレーではオイルラインやブレーキホースなどに使われています。
5/8”-18UNFと3/8”-18NPTは良く似ているサイズなので、無理やりぶち込んで誤魔化したのでしょう。

ヘリサート修正し、元のボルトを使えるようにします。
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ヘリサート用のねじ山を切る為の、下穴を開けます。
ヘリサートは下穴が命。垂直に開けましょう。

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ヘリサート用タップでネジを切ります。

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綺麗に切れました。ここにヘリサートコイルを専用工具で入れます。

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出来上がりです。

ネジの“ハタラキ”(ネジが利いている距離)は1ダイヤメーター以上ないといけません。
1ダイヤとは、そのボルトの直径のことです。
タイミングホールの場合、ボルトの直径が5/8”なので15.8mm以上必要になるのですが、ケース側、雌ネジの距離はその2/3ぐらいしかありません。
これではナメ易い訳です。

 

by sgf1906 | 2012-01-19 04:44 | 未分類 | Comments(0)
2012年 01月 18日

測定地獄

前回、腰下を降ろしたアイアンスポーツ、今回は分解&測定です。

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エンジンハンガーボルトナットを取り、ケースボルト&スタッドをとります。
タイミング側ケースは叩いてやれば抜けます。
ドライブ側ケースは専用プーラーを使い抜きます。

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コンロッド、スモールエンド部のよこガタを見ときます。
マニュアル上ではフロント側で、3/64”(約1.2mm)リア側で1/64”(約0.4mm)以上の振れがあったら、ビックエンドベアリングを再調整しろとあります。
つまり、ここのよこガタが大きければ、ビックエンドベアリングのガタも大きいという事になります。
この車両は、F側で4mm、R側で2mmありました。

そーゆー訳でクランクバラします。
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そして測定地獄へ
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ばらした早々、マイクロメーターを使って100分台の計測をやるのは、生徒さんは大変です。
計測は難しいです。正しいやり方で何回も測り、正しい数値を出さなければいけません。
「うわー、0.02mm楕円になってるー!」
なんて言いながら、大騒ぎしている僕を見て、生徒さんは唖然とします。
日頃、100分台で物を見ることはありませんから・・・。

実際にビックエンド(クランクピン外径、ローラー外径、レース内径)を計測した結果、一番磨耗が大きいところで、 F側0.07mm R側0.08m ありました。



BMW R12
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アールテックエンジニアリングさんで、クランクピン製作、芯だし、0バランスをしてもらったクランクを、ケースで閉じたR12。やっとここまで来ました。

しかし、組んでみるとクランクの回りが渋い!
原因を考え、バラシ、よく見る、なんやかんやと、もっともらしい原因理由を考える・・・
しかし犯人はあんなところに!

詳しくは、E本氏の変態ブログを見てください。
繪呂軍団作戦指令本部

by sgf1906 | 2012-01-18 04:40 | 1968XLH900 | Comments(1)
2012年 01月 16日

AMAL別体フロート

今日は別体フロートのフロートレベルについて。

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ママルの別体フロート(Pre-Monobloc)キャブレーターは、キャブレーターのボディーに対しフロートチャンバー上下に移動させる事で、フロートレベルを調整します。
フローとレベルを規定どうりにしないと、正しいセッティングを出せません。

フロートチャンバーとユニオンナットの間のシールワッシャー、もしくはジェットブロックとユニオンナットの間のシールワッシャーの厚みを変えることで、フロートチャンバーを上下させ、調整します。

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それでも調整できない場合は、フロートニードルのクリップ溝の位置を、加工し位置を変えて調整します。
ちなみに、新品のフロートニードルには溝が2つ切ってあります。

フロートチャンバーとフロートニードル、テーパー部の当たり面が荒れていると、オーバーフローが止まりません。すり合わせをして当りをだします。酷い場合はニードルを新品にしましょう。

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フロートチャンバー側からガソリンを入れ、エアスクリュー6mm下あたりで止まる様に調整します。
ここで止まる分にはオーバーフローはしません。

あくまでも基準であり、エンジンをかけた後また調整します。

どうしてもカブリ気味になってしまう車両は、一回フロートレベルをチェックしてみたらどうでしょうか。

by sgf1906 | 2012-01-16 03:18 | 1938 VELOCETTE MAC | Comments(0)
2012年 01月 15日

1938 VELOCETTE MAC 350

今日は、静岡から通う生徒さん、SさんのベロセットMACのお話です。
トリニティースクールでは遠方から通う生徒さんも少なくありません。
時間もお金も掛かります。しかし、そのぐらい情熱がある人じゃないと、戦前の英国車を仕上げる事はできないでしょう。
大分、完成に近づき、もうすエンジン始動です。

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ベロセットの特徴の一つして、短いプッシュロッドと、縦方向に配列されるタイミングギアたちです。
ハーレーやその他の英車はカムギア、ピニオンギア、アイドラーギアが横方向に配列されるものが多く、その為、ロングストロークエンジンの旧車、OHVの場合、プッシュロッドは長くなります。
長いプッシュロッドは、しなりなどで、カムからバルブへの力の伝達が、一テンポ遅れる感じになります。(それが旧車フィーリングでもありますが)
カムギア、ピニオンギア、アイドラーギアを縦方向に配列する事によりプッシュロッドを短くして、カムからの力の伝達をよりスムースにしています。
ベロセットOHVがセミOHCと言われる所以です。

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元々ギアに付いている、カムタイミングの印はどうも怪しいので実際に、分度器を付けて、計測します。

MACのカムタイミングは、
IN OPEN  IN CLOSE  EX OPEN  EX CLOSE
  50        60       70        40
相当レーシングです。

ベロセットのヘリカルギアはカムタイミングがビシッと出るので、凄く気持ちイイです。

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ちなみに、カムタイミングを見るときは、タペットクリアランスを、チェッキングクリアランスで測定します。
圧縮上死点(IN、EXタペットが一番下がっているところ)

チェッキングクリアランス
IN 0.254mm  EX 0.381mm

ランニングクリアランス(実際に走る時のクリアランス。)
IN 0.076mm  EX 0.152mm

走るって事だけを考えて作られたようなメカニズム。
ベロセットのこの純潔さが、僕は好きです。

by sgf1906 | 2012-01-15 03:17 | 1938 VELOCETTE MAC | Comments(0)