Vintage motorcycle study

studious1.exblog.jp
ブログトップ

タグ:オーバーホール ( 72 ) タグの人気記事


2017年 03月 25日

トライアンフ シリンダーヘッド修理

引越し前に預かっていたトライアンフT140のヘッド、やっと手をつけられます。遅れてすみません。
修理内容はまず、ロッカーカバーマウントボルトの雌螺子修正です。


a0248662_8393697.jpg
a0248662_840115.jpg
a0248662_8402163.jpg
a0248662_840348.jpg

タイミング側2箇所は普通に螺子山がナメてしまっています。
ドライブ側2箇所は元々入っていたインサートコイルが抜けてきてしまっています。
ここのねじ山は絞めすぎるとすぐナメるのでご注意を。




a0248662_8411626.jpg
a0248662_8412874.jpg
a0248662_8414495.jpg
a0248662_8415774.jpg

なめてしまっているタイミング側はヘリサート処理。
ボール盤にヘッドをセットし下穴を開け専用タップでねじ切り、コイル注入。
以前は1Dのコイルが入っていましたが、今回は1.5Dの長めのコイルを入れました。
ちなみにネジサイズは1/4”-20山UNCです。



a0248662_8425089.jpg
a0248662_843821.jpg
a0248662_843278.jpg

コイルが抜けてしまっていたD側は残っているねじ山をドリルでもみ、ウエルド君(アルミロウ)で穴を埋めます。


a0248662_844465.jpg

a0248662_8441770.jpg

T140はロッカーボックスに位置決めのピンが入っていますのでピンを抜き面研。
ついでにシリンダー面側も研磨。


a0248662_8444567.jpg
a0248662_8445950.jpg

穴埋め、研磨した穴はこんな感じ。しっかり埋まっています。



a0248662_8455533.jpg
a0248662_846917.jpg
a0248662_8462453.jpg

ピンを付け直し、ロッカーボックスを仮組みして位置決め。
ロッカーボックスボルト穴にぴったりのボルトを使い穴位置決め。


a0248662_8464917.jpg
a0248662_847370.jpg

a0248662_9467.jpg

それぞれ位置決めした位置でヘッドをセットし下穴、タップをたてD側の螺子修正もO.Kです。


a0248662_8473316.jpg
a0248662_8475195.jpg

a0248662_965461.jpg

ロッカーボックッスのスタッドボルトも抜き、螺子修正と面研。
ヘッドとロッカーボックスの面あたりもよさそうです。
というわけで螺子修正終了です。

a0248662_848745.jpg








レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

東京都足立区入谷1-22-14 グリーンハイツ
sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2017-03-25 09:08 | その他 | Comments(0)
2017年 03月 24日

1979 TRIUMPH T140E エンジン分解

今日は引っ越し前のお話になりますが、D君が持ち込んだトライアンフエンジンの分解作業のお話。
コンロッドビッグエンド部が抱きついていたものです。


a0248662_23311164.jpg

a0248662_23313659.jpg

タイミングギア周りは問題無さそう。

a0248662_23315111.jpg

ピストンがこの位置で、コンロッドが抱きついていたため、ピストンピンが抜けずクランクを割ることができない。
ピストンピンを半回転ずつ回しながらピストンピンを削りピン抜き取り。
ケースを傷つけないようにサンダーでの削り作業でD君大変そうでした。

a0248662_23322830.jpg



a0248662_23331380.jpg

状態が良かった(動いていた)タイミング側のコンロッドでもこんな感じ。


a0248662_23325649.jpg

a0248662_23451354.jpg

状態が悪かったドライブ側(完全に固着していた)は完全に駄目です。


a0248662_23334342.jpg

スラッジチューブチェックしましたが、スラッジはあまり溜まっていない・・・
コンロッドビッグエンドの抱きつきは人災かもしれません。


a0248662_23462493.jpg

ビッグエンドジャーナル、コンロッドメタルを一応計測。
幸い元々ついていたメタルはSTDでジャーナルリクライド、アンダーサイズメタルで行けそうです。


a0248662_23335890.jpg
a0248662_233498.jpg
a0248662_23343184.jpg
a0248662_23344836.jpg

クランクシャフトベアリングを抜き、ドライブ側、タイミング側それぞれ計測。
分解時ベアリングがテスポだったタイミング側はベアリング内輪径に対しシャフトが0.03mm減っています。こちらはシャフトを溶射・肉盛研磨しちゃんと圧入できるようにします。



a0248662_23352033.jpg
a0248662_23353134.jpg
a0248662_2335439.jpg
a0248662_23355746.jpg
a0248662_2336755.jpg

カムシャフトブッシュもそれぞれ計測。
シャフトに対しクリアランス0.08mm~0.12mmと大きめなので交換します。
専用工具で抜き取り。
こちらのブッシュはD君自ら製作予定。ケース側、カムシャフト側にあわせ単品製作します。

by sgf1906 | 2017-03-24 00:13 | 1979TRIUMPH T140E | Comments(0)
2017年 01月 16日

1958VELOCETTE VENOM シリンダースタッドシーリング

修理依頼でお預かり中のベロセット・ベノム
リアセクションの作業は終わり、何箇所か手直し。


a0248662_8462730.jpg
a0248662_8464037.jpg
a0248662_846572.jpg

まずは、発電していなかった電気周り。
エンジンをかけ、直接ダイナモの発電チェックし、ダイナモは問題なし。
エレクトリックレギュレーターの不良かしらということで、レギュレーター交換しても変化無く、ダイナモ周りの配線を手直しし無事復活。


a0248662_8472472.jpg

a0248662_8473860.jpg

もうひとつ手直し。
ヘッドスタッドとヘッドのスタッド穴の隙間からヘッドに溜まったオイルがスタッドを伝って漏れる問題。
オーナー様からの依頼でここも手直し。


a0248662_8482531.jpg

ロックナットになっているスタッドナットは、そのまま緩めるとスタッドも抜けてきてしまうので、スタッドをしつつナットを緩める。何回かばらされているものは、このスタッドのマイナス部分がだめになっているものが多く、回しづらい。この車両は状態良く問題なし。


a0248662_8514225.jpg
a0248662_851549.jpg

ヘッドナットワッシャーを厚めの45cハイテンションワッシャーにOリング用の段つき溝を加工し、Oリングを取り付けシーリング

a0248662_848027.jpg

トルク管理しヘッドナット締め付け。トルク値20lb-ft

a0248662_8522269.jpg

螺子修正しロッカーボックッス取り付け。

a0248662_8523843.jpg

a0248662_8525079.jpg

ロッカーカバーガスケットの厚みが変わったので改めてタペット調整。
IN0.15mm EX0.2mm


a0248662_853839.jpg

というわけで、うちでの修理作業はこれで終わり。
引渡しとなります。






レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2017-01-16 09:23 | 1958VELOCETTE VENOM | Comments(0)
2017年 01月 14日

1958VELOCETTE VENOM センタースタンド

修理依頼でお預かり中のベロセット・ベノム
ホイールの調整取り付けが終わり、まずチェーン周り。

a0248662_848479.jpg
a0248662_8485726.jpg

チェーン取り付け。
チェーン周りがタイトなベロセットはレイノルドのチェーンを使います。仮組みしチェーンライン確認。干渉なくO.K。

a0248662_849972.jpg
a0248662_8493418.jpg

チェーンガードは新品のものを取り付けます。
こちらも仮組みし、チェーンの干渉ないかチェック。
もちろんポン付けとはいかず、マウント部の穴修正したり、位置をづらしたり。加工前提の商品だから塗装されてないのかしら。位置が決まり塗装しO.K。



a0248662_8494928.jpg
a0248662_850239.jpg
a0248662_8501122.jpg

a0248662_8502644.jpg
a0248662_8504542.jpg


ガタガタだったセンタースタンド修正。また、センタースタンドをかけたときに、Rタイヤが地面についていしまうのでそちらも修正します。
まず、センタースタンドピボットのカラーに随分ガタがあったので、R/Lそれぞれオーバーサイズのカラー製作。



a0248662_8511255.jpg

a0248662_8513013.jpg

センタースタンドのストッパー部を多めに肉盛溶接。

a0248662_8514441.jpg

a0248662_8515595.jpg

センタースタンドを仮組みしつつ、多めに肉盛ったストッパー部を削りつつ、左右ストッパーがちゃんと着座する位置で、センタースタンドの角度がいい位置にして、Rタイヤも少し浮いた状態になりました。


a0248662_852954.jpg

というわけで、リアセクションの作業終わり。





レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2017-01-14 09:08 | 1958VELOCETTE VENOM | Comments(0)
2016年 12月 26日

1951TRIUMPH T100 シリンダーヘッド分解作業 (日曜日の授業風景)

今日はHさんのトライアンフ、ヘッド周りの分解作業。

a0248662_21135299.jpg

a0248662_2114929.jpg

バルブを分解しガイドを見てみると、鋳鉄ガイドの中に青銅系のスリーブが圧入されています。
以前にガタがガイドにスリーブを圧入したのでしょうか?
熱膨張率の低い鋳鉄ガイドに対し膨張率の高い銅系スリーブ、しかも肉厚が薄いのでそのうち抜けてしまいます。すでにスリーブが抜けかかってたものもあり、これは使い物になりませんので交換。


a0248662_21144327.jpg
a0248662_2115186.jpg

というわけでガイド抜き取り作業。
ガイドを抜く際にガイド周りのカーボンはヘッド側ガイドホールを傷めるので、役半日使いカーボン除去し抜き取ったのにも関わらず、4本ともすべてガイドがヘッドにカジリ気味でヘッド側ガイドホールに傷ができてしまいました・・・。ガイドを抜く際も随分硬かった・・・。
ガイドホールは冶具を使いリーマーを通し傷をなくします。


a0248662_21151881.jpg
a0248662_21153943.jpg

ガイド&ガイドホール計測。
ガイド径はIN側はタイミング側、ドライブ側ともに12.73mmでSTDサイズ。
EXタイミング側は12.88mmで.006”オーバーサイズ。EXドライブ側はだいぶ大きく13.22mmと.02”オーバーサイズというところか。
ヘッド側ホールは傷があるものの楕円などの大きな変形もなく、傷をとる程度の内径加工で済みそう。


a0248662_21161511.jpg

ロッカーアーム&スピンドル計測。
スピンドル径は12.67mm~12.68mmとほぼ減っていないと思われる。
ロッカーアーム側はインテーク側ドライビサイド、タイミングサイドともにスピンドルに対し0.04mm~0.05mmのクリアランスで良好。EX側タイミングサイドは同じく0.05mmのクリアランスで良好なのですが、ドライブ側だけ0.1mm~0.13mmと広がっています。
バルブガイドとともにロッカー側もEX、ドライブサイドがやられていますね。







1933 SUMBEAM MODEL8


a0248662_154924.jpg

a0248662_16195.jpg
a0248662_161967.jpg
a0248662_17582.jpg

a0248662_183049.jpg


Mくんのサンビームはカムフォロアーのスラスト問題も解消し、点火時期、プライマリー、オイルポンプ、ヘッド周り組み付け、タペット調整し作業完了。
前回新たに組んだバルブ周りはロッカーの当たり位置、角度も良好です。
改めてでありますがサンビームのプッシュロッド全長300mm以上あります。この長いプッシュロッドと重いクランクがサンビーム独特の粘りあるエンジンフィーリングになるのですね。
ともあれ無事作業終わり帰って行ったのでありました。







レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-12-26 01:55 | 1951TRIUMPH T100 | Comments(0)
2016年 12月 24日

1964XLCH900・1973XLCH1000 なんやかんや製作もの

今日は溜まっていたアイアンスポーツの、なんやかんや製作ごとです。


1964XLCH900 ROCKER ARM BUSHING

a0248662_095535.jpg
a0248662_010629.jpg

a0248662_0103452.jpg

a0248662_0101928.jpg


S君のアイアンスポーツのロッカーアームブッシュ。
JIMS製のブッシュを使いますが、このブッシュは内径がシャフトに対し0.18mmほど小さめに作られています。このままロッカーアームに圧入するとリーマー作業が大変になるので予め内径拡大します。
専用生爪にブッシュを銜え、シャフトに渋く入るぐらいまで拡大。




1973XLCH1000 ROCKER ARM BUSHING

a0248662_0111185.jpg
a0248662_0112978.jpg
a0248662_0114412.jpg


Kさんのアイアンスポーツのロッカーアームブッシュ。
こちらも上記と同じく内径拡大し。





1964XLCH900 PINION SHAFT BUSHING

a0248662_012376.jpg

a0248662_0124519.jpg

a0248662_013786.jpg

a0248662_0141089.jpg

a0248662_0142846.jpg


S君のアイアンスポーツ・ピニオンブッシュ製作。
カバー側ピニオンブッシュホール径計測し適正嵌め代でブッシュ外径を決める。
ピニオンシャフトはブッシュ摺動部はブッシュがあたる部分とあたらない部分で0.02mm程度、段つきになっていましたので、研磨し修正して、シャフト径+クリアランス分でブッシュ内径を決めブッシュ製作。




1973XLCH1000 PINION SHAFT BUSHING

a0248662_0144994.jpg

a0248662_0151193.jpg

a0248662_0152895.jpg

a0248662_0154891.jpg

a0248662_016642.jpg

a0248662_0162354.jpg


Kさんのアイアンスポーツ。
上記と同じくカバーピニオンブッシュホール径計測、ピニオンシャフト研磨し、ブッシュ製作。
上記の写真と比べてもらうとわかりますが、1000ccのアイアンスポーツは900ccののものと比べて、カムカバーが肉抜きされ軽量化されています。そのためブッシュホールの肉厚が薄く、ブッシュホールが少々変形している場合があるので、ブッシュ外径寸法に気を使います。





1964・1973XLCH DRAIN BOLT

a0248662_017779.jpg
a0248662_0172736.jpg

a0248662_0174754.jpg

a0248662_018820.jpg


ヘリサートしたクランクケース側にあわせ真鍮でドレンボルト製作。
以前もお話しましたが、ハーレーのドレンボルト(1/2”-13山UNC)は座面部が少なく座面部が損傷していることが多いです。また、ヘリサート処理をしてため(コイルを入れた為)座面部が少なくなっていますので、対辺3/4”(19mm)の六角棒を使いドレンボルト製作。もともとのドレンボルトは対辺5/8”のボルト。
Kさんのアイアンスポーツはプライマリードレンボルトが9/18”-18山UNFに拡大されていましたので、同じくボルト製作。







1973XLCH1000 VALVE GUIDE

a0248662_0183078.jpg

a0248662_0185130.jpg

a0248662_019392.jpg

a0248662_0192178.jpg

a0248662_019337.jpg

a0248662_0194673.jpg

a0248662_020234.jpg


Kさんのアイアンスポーツ・バルブガイド加工。
ガイドホールを少々ホーニングし内径計測。
フロントIN.EX、リアIN,EXそれぞれヘッド側ガイドホールにあわせ適正嵌め代になるようにバルブガイド外径研磨。
KIBBLE WHITH製のバルブガイドは内径が少し小さめに作られています。
こちらもヘッドに圧入前に内径拡大しておきます。
専用の生爪Iにガイドを銜え、IN、EXそれぞれバルブステム径+適正クリアランスサイズのリーマーを使い内径拡大。
オイルを吸いやすいIN側バルブガイドは頭部分をテーパー加工。










レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-12-24 01:02 | その他 | Comments(0)
2016年 12月 15日

1958陸王RTⅡ オイルポンプその2

今日は先日、中途半端話がおわっていしまった陸王RT-Ⅱのオイルポンプのお話。

a0248662_0103654.jpg

a0248662_09505.jpg

オイルポンプ組み付け、オイルポンプギアクルクルチェックが終わっているオイルポンプ。
オイルの回りっぷりチェックします。

a0248662_0105275.jpg

ここでオイルの流れについて。
仕組みはアイアンスポーツに似ていますので図を引用させてもらいます。
まず、オイルタンクから自重で落ちてきたオイルはオイルポンプフィード側のギアで加圧されチェックバルブを開き、カムカバー通りピニオンシャフトブッシュへ。
ピニオンシャフトブッシュに行ったオイルはピニオンシャフトを通りコンロッドビッグエンドを潤滑。
また、このRT-2の場合はピニオンブッシュからカバー側カムブッシュのオイルがいくようになっています。
ビッグエンドいったオイルはクランクケースに落ち、クランクの回転でシリンダーを潤滑。
クランクケースに溜まったオイルはピストンのダウンストローク時にオイルポンプのブリーザーバルブが開き、クランクケースからギアケース内に、ギアケース内を潤滑します。
ギアケース内に溜まったオイルはオイルポンプに落ち、オイルポンプリターンギアによりオイルタンクに戻っていきます。

a0248662_0132170.jpg

a0248662_0133256.jpg

でここからは、ブリーザーギアのタイミングについて。
先ほどお話した通り、ピストンのダウンストローク時にブリーザーバルブが開きギアケース内のオイルが行きますが、この陸王は分解時ブリーザータイミングが狂っていたようです。
写真ブリーザーギアの青線位置がブリーザー開放位置。
ブリーザータイミングがずれていると、クランクケースからのオイルの戻りが悪くなるのと同時に、タイミングギアケースからブリーザー(ピストンダウンストローク時の負圧)を抜くようになっていますので、ケース内の内圧が逃げにくくなり、クランクシャフト軸受け部など、別の場所から圧が抜けオイル漏れの原因になります。


a0248662_0143513.jpg

a0248662_0145461.jpg

a0248662_0151171.jpg

でこちらが正しい位置。
ブリーザーギアの丸印が見えるとこでオイルポンプのウォームギアの印が上に向く位置で組みます。
このときピストンが下の位置に来たときにブリーザーバルブが開きます。


a0248662_0152983.jpg

a0248662_0161544.jpg
a0248662_0163178.jpg

でその位置でピニオンギアを組むとそれぞれカムのタイミング位置で組むことが出来ます。



a0248662_0164797.jpg

a0248662_017259.jpg
a0248662_0171495.jpg

でオイルをまわしオイル回りっぷりチェック。
ビッグエンドまでしっかりオイルが流れました。また、他のハーレーと違いカムブッシュにオイルが圧送される分、戻り側のオイルも早く落ちてきました。
これで、オイルポンプ周りO.K。次シリンダーを仮組みしてカムタイミングチェック後、エンジンをフレームに搭載します。







レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-12-15 00:52 | 1958陸王RTⅡ | Comments(0)
2016年 12月 12日

1951TRIUMPH T100 エンジン腰下分解作業&計測作業

a0248662_21382364.jpg

a0248662_2138428.jpg

a0248662_2139525.jpg

今日はHさんのトライアンフ・タイガー500のエンジン腰下分解作業のお話。
コンドッロスモールエンド部のガタをチェックしておき、コンロッド分解。
ビッグエンドジャーナルは深い傷などなく良さそうだ。


a0248662_21391863.jpg

a0248662_21393866.jpg
a0248662_21394925.jpg

a0248662_2140423.jpg

クランク分解し、ビッグエンドジャーナル部のスラッジ清掃ともにケース周りも清掃。
フライホイールは随分と穴が開いていますのでバランスを確認するころが必要です。


a0248662_21401770.jpg

a0248662_21454512.jpg

クランクシャフトベアリング抜き取り。
ケースを暖め、ケースにだいぶ熱がかかったところで、スポンとベアリングが抜けベアリングとケースの嵌り具合は良さそうだ。


a0248662_21405455.jpg
a0248662_21424452.jpg

a0248662_21435120.jpg

ビッグエンドジャーナル、コンロッドビッグエンド計測。
ビッグエンドジャーナルは深い傷、変形などなくタイミング側35.77mm、ドライブ側35.78mmと以前にリグラインドされています。これ以上は研磨したくない数値。
コンロッドメタルは元々はバビットメタルのはずですが、交換できるタイプのメタルがついているスモールユニット用のコンロッドに変えられているようです。
コンロッドボルトを規定トルクで締め付け内径計測。縦方向はビッグエンドジャーナルに対し0.02mm~0.03mmのクリアランスだが横方向は0.09mm~0.10mmのクリアランスがあります。
形状上横方向のクリアランスは多少しょうがないですが、新しいメタルをあわせ確認してみなす。



a0248662_21461526.jpg

a0248662_21463250.jpg

a0248662_21464723.jpg

問題のクランクシャフト計測。
ポンチ攻撃がされていたドライブ側はベアリングインナーレースに対し0.04mm小さく手スポ。
タイミング側もベアリングに対し0.02mm小さい。
新しいベアリング径にもよりますが、クランクシャフトを溶射し太らせる必要があるでしょう。


a0248662_2147240.jpg

クランクケースのベアリングハウジング部はベアリングに対し嵌め白0.02mm程度でこちらは良好。


a0248662_21471587.jpg

a0248662_21473744.jpg

a0248662_21475992.jpg

カムシャフト、カムシャフトブッシュ計測。
カムシャフトはIN、EXともに状態良し。
カムブッシュがカムシャフトに対し0.08mmのクリアランス。こちらはブッシュ交換します。


a0248662_21495766.jpg

a0248662_21483167.jpg

シリンダー・ピストン計測。
ピストン径は62.90mmとSTDサイズのピストンが入っていました。
アルミシリンダーは始めてやるのでしっかりと見極めが出いきませんが、シリンダーはスリーブを打ち変えていると思われます。で、シリンダー径はピストンに対し大きいところで0.29mmと随分減っていますのでボーリング決定です。


a0248662_21484838.jpg

a0248662_2149685.jpg

タペット&タペットガイド計測。
アルミシリンダーに対し、アルミガイドが入っていまして、このガイドの抜き差しが非常に大変だと聞いております。無事を祈りつつ計測。
タペット自体はほぼ減っておらず良好ですが、アルミガイド側はタペットに対し0.08mmと少々クリアランス多目。。。しょうがない交換しますか。
と意を決したところで今日はここまで。









レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-12-12 00:56 | 1951TRIUMPH T100 | Comments(0)
2016年 12月 11日

1958陸王RTⅡ クランクスラスト&オイルポンプ

a0248662_233395.jpg

今日は修理依頼でお預かり中の陸王さんのお話。
クランクシャフト軸受けベアリングのラインだしラッピングクランク芯出しが終わっていますので、クランク仮組みしてスラスト調整です。


a0248662_2335712.jpg

a0248662_234951.jpg

ドライブ側は1/4”のローラーが2連でつきます。ラッピング後のレース内径が34.96mm、シャフト径が22.225mmなので6.35mmのローラーを入れクリアランス0.035mm。
タイミング側はレース内径は34.95mm シャフト径は22.23mm 6.35mmのローラーを入れクリアランス0.02。


a0248662_2342238.jpg

a0248662_234369.jpg
a0248662_2344841.jpg
a0248662_235353.jpg

シム無しでスラスト量計測し、コンロッドがクランクケースの真ん中に来るようにし、スラスト量が0.3mm程度になるようにシムの厚みを調整。
ドライブ側1.6mmタイミング側1.7mmのシムを入れスラスト量0.3mmに。




a0248662_235273.jpg
a0248662_23542100.jpg
a0248662_2355426.jpg

クランク、タイミングギア周り仮組みして回りっぷりチェック。
引っかかりや渋いところ無く問題なし。
ということで、オイルポンプへ。




a0248662_2313168.jpg

この年式のオイルポンプはWLとは違い、フィード側、リターン側が一体式で組まれ、タイミングギアボックス下に取り付けられます。
ブリーザーギアであるオイルポンプシャフトがフィード、リターンギアを回します。
仕組みとしてはアイアンスポーツとほぼ同じ。


a0248662_23131422.jpg

a0248662_23132862.jpg

ポンプボディーは鉄製でポンプ内壁、ギア共に状態良い。

a0248662_23134210.jpg
a0248662_23135590.jpg

a0248662_23141061.jpg

a0248662_23143419.jpg

まずチェックバルブのチェック。
大分オイルが落ちるとオーナー様が言われていたので、チェックバルブ座面部擦り合わせして、光明丹で当たりっぷりチェックし、灯油をいれ漏れチェック。


a0248662_23462087.jpg

オイルポンプガスケットはもちろん無いので0.2mmのガスケットシートを使い製作。


a0248662_231457100.jpg

マウントボルトは元々一本長いボルトがはいていました。
というのは、ケース側ねじ山がナメ無くなり、奥の残っている螺子山を使いとめていました。
また、もう一箇所螺子山がなめかかっていましたので合計2本ヘリサート処理します。


a0248662_23154044.jpg

a0248662_23155761.jpg
a0248662_2316758.jpg

a0248662_23165217.jpg

クランクケースをボール盤にセットし垂直水平を出し下穴開け、タップたて、コイルを入れます。
ネジサイズは1/4”-24UNSです。


a0248662_23171871.jpg
a0248662_23173121.jpg
a0248662_23174379.jpg
a0248662_23175487.jpg

同じく2箇所目もボール盤にセットし垂直だしヘリサート。
ちなみに入れたコイルは2D。2ダイヤの略でコイルの全長がボルトの直径×2ということになります。
この長さが長くなれば、螺子とのはたらいている距離が長くなりますので、強くなります。




a0248662_23185171.jpg

a0248662_23193811.jpg
a0248662_23195323.jpg

螺子がはたらいている距離が少なかった元々のボルトはやめ、螺子部を長くしたスタッドボルトを使います。
パン・ナックルのオイルポンプ用スタッドの螺子部の距離を増やし使用。




a0248662_2320735.jpg

a0248662_2320256.jpg

オイルポンプを仮組みして、回りっぷりチェック。
このオイルポンプは位置決めのダウエルピンも無く、ねじとポンプボディーのボルト穴もガタがあるので、オイルポンプボディーの組み付け位置により、オイルポンプの回りっぷりが変わります。
ボディーを少しずつ動かしながら、いい位置を決め締め付け。


やばい酷い眠気に襲われてきたので、続きはまた次回。





レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-12-11 01:36 | 1958陸王RTⅡ | Comments(0)
2016年 07月 29日

1970XLH900 フライホイールワッシャー&スモールエンドブッシュ

ここ何日間か夏風邪を引き、ブログをお休みをしていましたが、そろそろ復活しなければということで、今日はTさんのアイアンスポーツのお話です。


a0248662_19265265.jpg

元々ついていたコンロッドスラストワッシャーはコンロッドに対しスラスト量0.9mmと多目で交換。

a0248662_19271312.jpg
a0248662_19273599.jpg

外径を小さくし内径を大きくしたダミーワッシャーを入れフライホイールを組み、必要なスラストワッシャーの厚みを選出。

a0248662_19275655.jpg
a0248662_1928872.jpg
a0248662_19283052.jpg
a0248662_19291769.jpg

というわけで、アルミ青銅を使いスラストワッシャー製作。
専用の生爪を使い厚み2.1mmのワッシャー製作。(STDサイズは1.9mm)



a0248662_19294010.jpg
a0248662_19295986.jpg
a0248662_19311695.jpg

a0248662_1931329.jpg

a0248662_19314845.jpg

a0248662_1932467.jpg

製作したスラストワッシャーを圧入。クランクを組み、クランクピンナットを規定トルクで締め付け。
スラスト量計測。0.2mmでO.K。スラストワッシャーをカシて終了。



a0248662_19341556.jpg
a0248662_19342894.jpg

a0248662_19344319.jpg
a0248662_19345575.jpg

こちらはスモールエンドブッシュの交換。
使うブッシュはJIMS製。注意点はハメ代が大きいので、圧入時にブッシュが一皮剥けてしまう事があります。
ブッシュ側、コンロッド側ともにC面加工をしておき圧入します。
オイル穴位置を合わせ圧入し、専用リーマーでリーミング。ホーニングしブッシュ完成。








レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-07-29 02:20 | 1970XLH900 | Comments(0)