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2012年 06月 28日

1960 VELOCETTE VIPER クラッチ

今日はベロセット・バイパーのクラッチのお話。
ベロセットのクラッチは構造が変わってて面白いです。
この年式のクラッチはクラッチチェーンホイールも含めフリクッションプレートが4枚入るタイプ。

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クラッチライニングが接着剤で止まっている新品クラッチプレート。
接着剤がはみ出て盛り上がっています・・・不要な接着剤をスクレーパーで削り取る。

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ベロセットの短いクラッチプッシュロッド(スラストピン)はハーレーなどの長いロッドに比べ、たわみや捻りが出づ良いです。

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スラストピンに押されスラストカップが開き、クラッチが開くのですが、このスラストカップはクラッチを片押しします。片側だけ開いたクラッチは回転することにより全面で開きます。
これは面と面で張り付いた物をはがす場合、真ん中を押すより端を押したほうが剥がれ易いと考えたのでしょう。
ガラスに張り付いた吸盤を剥がすときに、端を引っ張った方が剥がし易いのと同じ。

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クラッチカップが開きスラストベアリングがバックプレートスラストピンを押しフロントプレートにネジ止めされているスプリングホルダーを押しクラッチが開きます。(切れる)
キックスターターのベアリングスラストピンもそうですが、ベロセットはスラストピンの使い方が面白い。ピンの魔術師ですね。

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スプリングホルダーにスプリングを入れスリーブギアナットでスプリングを圧縮します。
スプリングの押し量はスリーブギアナットシムで調整。
スリーブギアナットは読んで字のごとくスリーブギアにクラッチアッセンブリーを留め、クラッチスプリングを圧縮しています。
スプリングホルダーは、クラッチスプリングの台座でもあり、クラッチアジャスター(遊び調整ネジ)でもあります。一人二役が多いです。

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ベロのクラッチ遊び調整は調整ネジ(スプリングホルダー)にスプリング圧がかかっているので、手の感覚などでは解りません。クラッチケーブルストップホルダーの隙間をみて調整します。
(マニュアル値 1/8”)

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ベロのクラッチは構造が変わっていて、ややこしく感じますが仕組みをちゃんと理解しシッカリ調整してやれば、切れが良く軽い良く出来ているクラッチだと思います。




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# by sgf1906 | 2012-06-28 03:05 | 1960 VELOCETTE VIPER | Comments(0)
2012年 06月 26日

1980FXS ロッカーアームブッシュ

今日はショベルビックツイン・ロッカーアームブッシュのお話。
常にバルブスプリング、プッシュロッドに押され、シーソーのような動きをしているロッカーアーム。
その軸受けのブッシュは上下方向にガタがでます。
この車両も少々ガタがあったので「せっかくだから」と言うことでブッシュ交換です。

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タップを使って、ブッシュを抜きます。
使うブッシュはKibble White製のワンピースタイプ。AMPCO45のヤツです。
純正タイプのスリットが入っているヤツは精度が出辛いと思います。

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バルブ側にはバルブステムを潤滑する為の穴が開いてるので、ブッシュの穴と合わせて圧入します。

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専用リーマーを使い、ラインリーミング。
スモールエンドブッシュの時もお話した通り、AMPCO45(アルミ青銅)は耐磨耗性が良い分、切削摩擦で熱膨張していくと、リーマーが切れづらくなっていくので、切削油をガンガンかけ冷却しながら切っていきます。

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リーミング後、シャフトを通してみるも、少々渋い。
14mmの45C無垢棒・研磨品(真っ直ぐに精度がでてるモノ)にバルブコンパウンド&オイルを付け少々ラッピング。
ガタ無くスムーズに回るところにします。やりすぎ注意。

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最後にオイルをつけロッカーアームとシャフトを組んで熱をかけ、熱膨張した状態でスムーズに動くかチェック。
金属の素材や組み合わせ、熱のかかり方で広がったり、詰まったり。なんやかんやメンドクサイですね。
減らない、膨張しない、おまけに加工しやすい。そんな夢のような金属が現われないかしら。



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# by sgf1906 | 2012-06-26 04:02 | 1980FXS1340 | Comments(0)
2012年 06月 24日

1968XLH900 トランスミッション

今日はアイアンスポーツ、トランスミッション・シフター回りの話。

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アイアンスポーツのトランスミッションは、シフター・ギア達をすべて組んでおき、クランクケースのギアボックスに差し込む、カセットトランスミッションと呼ばれるもの。
トランスミッション・アクセスカバーにどんどん組んでいきます。
カウンターシャフトの軸受けニードルベアリングを圧入。
メインシャフトのクラッチ側の軸受けボールベアリング、圧入&スナップリング止め。

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カウンターシャフトオイラープラグ。
コイツはプライマリーチェーンにかき上げられたオイルが入り、カウンターシャフトベアリングを潤滑するようになっているので、穴を上向きにして組みます。

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パウルキャリアーサポート。
パウルキャリアースプリングが動いたパウルキャリアーを元の位置に戻します。

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パウルキャリアー。
シフターシャフトと連結したパウルキャリアーが動くことにより、パウルキャリアーの爪がシフターカムに引っかかり、シフターカムを回します。

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パウルキャリアーが右に動くと、パウルキャリアーの右の爪(シフターパウル)は、パウルキャリアーサポートの爪(パウルシフターアーム)に押され引っ込みます。その時パウルキャリアーサポートの爪に押されていたパウルキャリアーの左の爪はフリーになり、シフターカムに引っかかり、シフターカムが回ります。
パウルキャリアーが左に動くときはその逆の動きをします。
シフターパウル、パウルシフターアームが変形、破損をしているとシフトチェンジが困難になります。

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パウルキャリアーアッセンブリーをアクセスカバーにつけます。
文字にするとややこしいですが、組みながら動かしいくと構造を理解できます。
それぞれの部品が、何の役割をしているか理解しながら組んでいくとトラブルシューティングにもなります。
この後はギアを組んでいきます。



TCT
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毎度毎度ありがとー。そしてまたよろしく。
今年もこれで。。。



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# by sgf1906 | 2012-06-24 02:58 | 1968XLH900 | Comments(0)
2012年 06月 21日

1980FXS スモールエンドブッシュ

今日は1980年FXSスモールエンドブッシュのお話。
スモールエンドブッシュはリプロ品のAMPCO45製のものを使います。
ハーレーのリプロ部品でよく使われている銅合金でバルブガイド、ブッシュなどに使われています。
AMPCO45はアルミ青銅の一種で耐磨耗性、すべり性が良いのですが、その分加工するとなると、なかなか厄介です。

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圧入工具で圧入。コンロッドとブッシュのオイル穴を合わせます。

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専用リーマーで真円拡大するのですが、アルミ青銅は耐磨耗性良い分切れづらく(刃が立って無い感じ)リーマーの摩擦で熱膨張し、リーマーが重くなり回せなくなります。
切削油を潤滑、冷却のためガンガン吹きかけ切って行き、熱を持ったら休憩。

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リーマーを通しても、新品ピストンピンを入れるとまだ渋い・・・
中古ピストンピンにバルブコンパウンド&オイルを付けラッピング。
新品ピストンピンがガタ無くスムーズに回るところまで削ります。

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最後の仕上げにホーニングをして出来上がり。
フレックスホーンを使い、ブッシュに螺旋状の細いキズを作ってやり、ブッシュとピンの間にオイル皮膜が保持されるようにします。

何時もながら、AMPCO45(アルミ青銅)の加工にはてこずりますが、その分この素材は持つのであろうと思わせます。




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# by sgf1906 | 2012-06-21 04:34 | 1980FXS1340 | Comments(0)
2012年 06月 19日

1968XLH Fフォーク2

フォークブッシュにガタが多かった、1968年アイアンスポーツ。
72年以前のブッシュタイプのものは、ガタが出てるものが多く、直すのもメンドクサイです。

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インナーチューブはやられていたので新品に交換。
幸い、新品インナーチューブは元々入っていたものよりも外径が太く、ブッシュを交換しなくても済みました。

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入っていたブッシュと新品インナーチューブの組み合わせで少々渋いぐらいなので、中古インナーチューブを使いラッピング。怪しい手つきです。

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ダンパーチューブ、ピストン、ダンパーバルブアッパー・ダンパーバルブロワーからなる油圧ダンパー。
このタイプのダンパーは70年まで使われています。
インナーチューブに入れリテーニングリングでとめます。

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ダンパーチューブの頭にマイナス溝が切ってあるので、デカマイナスドライバーでロックし、アウターチューブとダンパーチューブをボルトでとめ完成。
70年以前のこのタイプのフロントフォークにはフォークシールが付いておりません。
加工しフォークシールを付けようかなぁ・・などと考えています。




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# by sgf1906 | 2012-06-19 02:22 | 1968XLH900 | Comments(0)