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カテゴリ:1960NORTON650SS( 2 )


2017年 07月 08日

1960NORTON650SS クランク・タイミング周り分解、計測作業

先日に引き続き、ノートンさん分解作業。
オイルタンク、バッテリーマウント、プライマリー周りを分解しエンジンを降ろしていきます。


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フロント側エンジンプレートとミッションと共留めのリア側マウントプレートでフレームにマウントされているノートンエンジン。
エンジンを降ろすのが少々面倒で、リア側エンジンマウントプレートの一番下のクランクケーススタッドはフレームが邪魔して抜けません。
フロント側のエンジンプレートを外し、2点でフレームとマウントされているリア側プレートのマウントボルトを一本抜き、とまっている一本をピボットにしてエンジンを浮かせクランクケース下のケーススタッドを抜きエンジン、ミッションを降ろします。

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ノートンさんのタイミング周りはギアトレインでなくチェーン駆動でギアバッククラッシュ音が無く
静かなエンジンです。
マグネトー、マグネトースプロケット、カムシャフトスプロケットを抜きタイミング周り分解。
残念ながらアイドラギアスピンドルはケースから手スポで抜けてしまいました。




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オイルポンプ、オイルポンプウォームギア、ピニオンギア抜き取り。
ピニオンギアの嵌め合いも問題なし。
クランク単体になりクランクを回してみる・・・やはりゴリゴリした感触ありでクランクシャフトベアリングがやられていますね。


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クランクケースを分解し、一旦清掃。
でクランクシャフトベアリング抜き取り。ベアリングの嵌め合いも良さそう。
ローラーベアリングであるドライブ側のローラを分解すると、インナーレースが剝離しています。
音の原因はこいつでした。

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コンロッド、クランク分解し清掃計測。
ビッグエンドジャーナルはタイミング側が酷く、下側が減り0.1mmも楕円になっています。
コンロッドも規定トルクで組み付け内径計測。
ドライブ側は0.13mm~0.14mmのガタ、ドライブ側はジャーナル部が楕円だったこともあり0.1mm~0.2mmのガタ。
T側ジャーナル部が0.1mm楕円なので、ビッグエンドジャーナル研磨、メタルアンダーサイズとなります。幸いSTDサイズが入っていましたので.010U.Sでいけると思われます。




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クランクシャフト、クランクケースのベアリングホール計測。
クランクシャフトとベアリングとの嵌め合い、またクランクケースとベアリングの嵌め合いも問題なし。
クランクシャフトとベアリングが手スポのことが多いトライアンフと比べるとノートンはこの辺りの嵌め合いをしっかりとっていると思われる。
こういう細かいところにもメーカーごとの考え方の違いが読み取れる。



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カムシャフトとブッシュ計測。
こちら状態良くブッシュ交換しなくて良いです。

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手スポで抜けてしまったインターメディエイトギアスピンドルはケース側がスピンドルより0.02mm大きくなっている。幸いケース側の変形が少ないのでスピンドルを太らせ対処します。
またブッシュは少々ガタがあるので交換します。


というわけで今日はここまで。





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奈良 純

by sgf1906 | 2017-07-08 00:32 | 1960NORTON650SS | Comments(0)
2017年 07月 05日

1960NORTON650SS シリンダー・シリンダーヘッド分解・計測作業

Hさんのノートンドミネーター
ある日、エンジンからゴロゴロという異音が出始めたそうで、多分クランク軸受けベアリングがご臨終であろうということで、エンジンをオーバーホールしていきます。

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普通にアクセス出来る4本のヘッドボルト以外にヘッド前方に隠れている3個のナットさん、後方下にあるナットさん、前方したにあるナットさん2本を取り外し、ヘッド取り外し。
ヘッドとロッカーカバー一体のノートさんのヘッドはロッカーアジャスターをユルユルにしてプッシュロッドをフリーにしおき外しますが、外すときでも面倒なのに、組み付けるときはどうなることでしょうか。






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シリンダーを抜き取り、ピストンお目見え。
ピストンさんは状態よしで綺麗です。近年にボーリングをやり直したものと思われます。
でピストン抜き取り、コンロッドのガタチェック。
ドライブ側、タイミング側ともに1.3mm~1.4mmと大分ガタがきています。
ビッグエンド部で0.1mm以上ガタがあると思われます。



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あれピストンにはSTDの刻印、もちろん寸法はスタンダードサイズです。
ということは、シリンダーさんはスリーブ加工されていました。
計測してみると、シリンダー側は酷い段減りはないもののピストンとのクリアランスは結構あります。もともと大きめのクリアランスをとっていたのでしょうか?
ともあれ、こいつはボーリングが必要です。




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タペットさんはカムとの可動面が線状に磨耗しています。
D型になっているノートンさんのタペット。カム回転方向に対しDが縦方向?に力がかかるようになっています。円柱上のタペットと比べ半円上のものの方が減りづらいのかしら?
確かに円柱上のものは力がかかる方向の上側、下側が減り樽状になりますのでガタが出ずらいのかもしれません。
戦前シングルノートンもD型タペットがあるようなので、ノートン独特の機構なのでしょう。
しかしながら、D型の形状のため力がかかる方向のタペット径の計測は出来ず、シリンダーガイド側を計測してみたものの、ここのボアサイズのデータがありませんので、新品タペットを見比べてみます。





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ロッカー周り抜き取り計測。
スピンドルがヘッドロッカー部に圧入されプレートで位置決めされています。
古いノートンさんはここの圧入がユルユルになっているものが多いらしいです。
ユルユルであれば、オイルラインもありますので、オイル漏れとともにスピンドルとヘッド側の穴とのガタが多くなっていくでしょう。
ヘッドを暖め抜き取り。EX側はよいもののIN側は手スポ。
ロッカースピンドル、ロッカーアーム計測。
スピンドルは磨耗しているものが多いので交換したほうが良いでしょう。
また、ロッカーアームもアームがある方向は磨耗しています。
このあたりは、新品スピンドルとの差異で確認します。


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バルブ抜き取り計測。
バルブは頭部分が大分叩かれていますので交換。またガイドも減ってしまっていますので交換します。でガイドを抜き取りますので、ポート内(ガイド付近)のカーボンを徹底除去。





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綺麗になって見えてくる。EX側のバルブシートは随分やられています。
で抜き取り工具を使い抜き取り。


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IN側は問題なかったものの、EX側は抜き取りの際、きつめでありました。
抜き取ったガイドを見るとやはりEX側特にタイミング側はガイドの圧入部までオイルが行っているのがわかります。熱膨張の高いアルミヘッドに膨張率の低い鋳鉄ガイドの組み合わせでは、こうなってしまうのが宿命か・・・。

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ヘッド側ガイドホールは思っていたより軽症で、軽くホーニングし問題なく、リーマー加工は無しでいけます。良かったよかった。
というわけで計測し必要なバルブガイド径選出。


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ロッカースピンドルの圧入部も計測。
思っていたより変な寸法は出ていないので、こちらも新品スピンドルをあわせてみて考えます。
ここが駄目だと恐ろしい加工がまっていますから。

というわけで今日はここまで。








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奈良 純

by sgf1906 | 2017-07-05 22:54 | 1960NORTON650SS | Comments(0)