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カテゴリ:1946WR750( 2 )


2017年 07月 21日

1946WR750 コンロッド・ビッグエンドベアリング&スモールエンドブッシュ

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今日はMさんのWRのコンロッド周りのお話。
コンロッド小端部でフロント側4mm以上、リア側で1.5mmもガタがあったためクランク分解したのですよね。
でやはり、クランクピンは剥離していて使い物になりません。


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左側は元々入っていたWL用のコンロッド、右側の肉抜きしてあるコンロッドがWR用。
肉抜きだけでは無く、リア側大端部、前後小端部も削られ軽量化されています。
WR用のコンロッドはMさんが既に所有していたものでこちらを使います。



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左側が元々入っていたWL用のクランクピン。右側がWR用のクランクピンでピン径が違いWR用の方が大きい。
WL用のものが直径1”に対しWR用のものが1-1/4”で実測31.73mmでXLのクランクピンとほぼ同じ径。
ちなみに、クランクピンナットはWLのものが、11/16”-18山に対しWRのものが13/16”18山。
このピンネジに流用できるナットが無く一瞬ヒヤッとしましたが、NOSもののナットが手に入り一安心。


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問題がビッグエンドローラー。
こちらも、既にローラーとケージSETのものをMさんが手に入れてありましたが、WR用のローラーオーバーサイズが現在作られておらず手に入りません。
ローラー直径は3/16”(4.7625mm)でよく使うサイズなので問題ないのですが全長が問題。
フロント側(ロングローラー)は全長12.3mm程度でXL用のものが使えます。
しかしリア側(ショートローラー)は全長6mmで他の車種でこのサイズローラーを使っているものがありません。
XL側のショートローラーが全長7.2mmなので最悪、XL用のものを研磨して使うか・・・。
ちなみに、WL用のSTDローラー径は1/4”(6.35mm)



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WR用コンロッドビッグエンドベアリングレースはフロント側(ナイフ側)0.04mm楕円、リア側(ナイフ側)も0.02mm程度楕円また、ドライブサイドとタイミングサイドで寸法が違いますので、レースラッピング。
フロント側はラッピング後楕円が無くなるまで削り内径41.32mmに。
また、左右寸法が違ったリア側は一工夫しつつラッピングし、左右ともに41.30mmに。


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ラッピングしたロッドレース内径に合わせローラーサイズ選択。
フロント側(ロングローラー)はXL用の.001”オーバーサイズを使い適正クリアランスに。
問題のリア側(ショートローラー)は.0004”オーバーサイズで適正クリアランスになるのですが・・・あら、STDサイズと思われていた、ケージとSETのローラーサイズが4.77mmと.0004”o,sと同じではありませんか!
運に見方されローラーの加工無しでO.Kでローラーの選定終了。


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ビッグエンド部の加工が終わり、スモールエンド側へ
ガタがあったブッシュは抜き取り、小端部計測。楕円変形無く良好でJIMS製のSTDサイズスモールエンドブッシュを圧入。これはWL用のものと同じ。
圧入後、リーマーを通しホーンングしクリアランス調整しブッシュもO.K。
コンロッドの加工ごと終わりであります。






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奈良 純

by sgf1906 | 2017-07-21 01:45 | 1946WR750 | Comments(0)
2017年 07月 02日

1946WR750 クランク分解作業・計測・考察

先日、エンジンOHで入学したMさんのWR。
エンジン腰下はWR、腰上はKモデルというもので、なんやかんや勉強・考察が必要です。


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シリンダーをバラシた状態でコンロッド部のガタチェック。
フロント側(ナイフロッド側)は4mm以上の振れでガタガタ。
また、コンロッド自体のスラスト量、クランク自体のスラストも結構あります。

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分解するまでは、このエンジン本当にWR?とオーナーさんの疑念もありましたが、分解してみるとクランク軸受けベアリングがボールベアリングになっていますので、WRのものでしょう。
また、ドライブ側のオイルスリンガーも形状が違います。


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クランクケース分解。
両サイドボールベアリングですので、ケース分解に苦労すると思われましたがスンナリ抜けてしまいました。
クランクシャフトとベアリングの圧入が弱く手スポであります。
また、WLと違いベリングレースが入っていないので、レースの鍔部分が無く、スラストが量が多いようで通常入るクランクスラストワッシャーのほかにスペーサー的のものが入っていました。このあたりもなにゃかんや考える必要があります。



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ケースさんを洗浄し、ベアリング抜き取り・計測。
分解時抜けかかっていたドライブ側のベアリングは簡単に抜けました。
ドライブ側、タイミング側共にケースとベアリングの嵌め代は少々弱め。
新品ベアリングの外径加工が必要になると思います。
また、シャフト側との圧入も弱いので新品シャフトを確認後検討します。
幸い、このベアリングはメートリックサイズで直ぐに手に入ります。良かった、良かった。


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クランク分解
やはりガタが多かったビッグエンド・クランクピンはご臨終。


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もともと付いていたクランクピンは1”のもの(画像左)でWL用のもの。
でWR用のものは1-1/4”のもので大きくなっています。(画像右)。
オーナーさんが所有していたWR用のクランクピン、コンロッドを使いたいのですが、なんやかんやあります。

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WL用とWR用コンロッド
随分肉抜きされているWR用のコンロッドはレース内径1-5/8”に対しWL用コンロッドレース内径は1-1/2”。
アイアンスポーツと近いサイズだが、ナイフ側ベアリングレースの長さがWRの方が短いです。
レースが駄目だったら、アイアンのレースを加工する必要があります。


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コンロッドベアリングローラーもWL1/4”サイズからWR3/16”に。
よく使う3/16”径のローラーですがこちらもアイアンのローラーサイズが近いものの、SHORT側のローラー全長が短い。
このあたりもWR用のものが簡単に手に入らないと思われますので、ローラー加工が必要と思われます。
ともあれ、なんやかんやと調べて考えて行きます。






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奈良 純

by sgf1906 | 2017-07-02 09:02 | 1946WR750 | Comments(0)