Vintage motorcycle study

studious1.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:1956陸王750( 3 )


2017年 01月 05日

明けましておめでとう御座います。

2017年が始まりました。今年の三が日は暖かくお出かけ日和でありましたね。
私はお招き頂いたお宅でさっさとお酒のみ一人で爆睡と、どんどん自分の父親に似てきたな・・・。
昨年は忘年会を出来なかったので新年会を企画しようと思っていますので、また詳細はご連絡します。
というわけで、今年も宜しくお願いします。



でここからバイクのお話。
修理依頼でお預かり中の陸王さんのエンジン。
内燃機加工がやっと上がってきましたので、作業報告的お話です。




1956陸王750 クランク周り組み付け

a0248662_23321562.jpg

この年式の陸王のクランク軸受けはドライブ側はローラーベアリング2連。
タイミング側はブッシュであります。
この車両はクランク軸受けに問題がありましたので、手直ししていきます。

a0248662_2332419.jpg

まずはドライブサイドクランクシャフトベアリングレース。
クランクケースにベアリングレースが圧入され、ストッパースクリューで留められていますが、ベアリングレースが動いてしまっていますので、分解計測。
ベアリングレース外径49.25mmに対し、ケース側は49.29mm~49.30mmと0.04mm~0.05mm広がっています。
鉄が鋳込んでいなくアルミケースに直接レースが圧入されているため、陸王の軸受けベアリングレースが動いてしまっているものは多いのでは?
こちらは左右ケースの軸受け部の芯を拾い、ケース側ベアリングレース圧入部を真円加工し、その穴にあわせベアリングレース外径を溶射・肉盛り・研磨し、しっかり圧入出来るようにします。



a0248662_2333231.jpg
a0248662_23331549.jpg

タイミングサイド側クランク軸受け。
シャフト径22.22mmに対し軸受けブッシュは0.1mm~0.2mmと大分広がっています。
タイミングサイドのクランクシャフト受けがブッシュになっているタイプのものは、オイルポンプからタイミングサイドクランクシャフトをオイル通り、コンロッドビッグエンド部へオイルが行くのと動じにシャフト側面に開いている穴から軸受けブッシュの潤滑のためオイル行くようになっています。
そのため、ここのブッシュのガタが大きくなりますと、ビッグエンド部へのオイル行き量が減ります。
また、ビッグエンド部へのオイルはケースの溜まりシリンダー内壁を潤滑します。サイドバルブエンジンの場合、ヘッドに行くオイルはありませんので、タイミングサイドクランクシャフトとブッシュのクリアランスは重要です。



a0248662_23343763.jpg

内燃機屋さんから上がってきたクランクケース。
ドライブサイドはベアリングレース外輪、溶射肉盛り・研磨し圧入。


a0248662_2335776.jpg
a0248662_23352510.jpg
a0248662_23354356.jpg

タイミングサイドは今回タイミングギア周りはお預かりしていませんので、ピニオンシャフトギアの芯がズレてしまうと、4カムギアのギアトレインのズレが生じてしまうとまずいので、分解時のブッシュ中心をあてにして元々ついていたブッシュをボーリング。
ボーリングしたブッシュ径に合わせ、シャフトを溶射・肉盛り・研磨してクリアランス0.05mmにしてあります。
また、シャフトは摺動部用モリブデン系の溶射をしてもらっています。



a0248662_2336594.jpg
a0248662_23362128.jpg
a0248662_23364187.jpg

コンロッドビッグエンドラッピング、スモールエンドブッシュ製作は終わっていますので、クランク組み付け。
まずはドライブ側、タイミング側シャフトとフライホイールを組み付け、ホイールの振れ、シャフトの振れをチェックしクランク組み付け。


a0248662_2337779.jpg
a0248662_23372888.jpg



a0248662_23374968.jpg

クランク芯だし
ドライブサイドは0.01mm、タイミングサイドは0.15mm振れ。
クランクピンはロックタイト&ロックタブを取り付けO.K


a0248662_23383546.jpg

a0248662_23385423.jpg

a0248662_23391268.jpg

a0248662_23393420.jpg

クランクのサイドスラスト調整。
タイミングサイドがブッシュのものはタイミングサイドのスラストワッシャーは無く、ドライブ側のスラストワッシャー1枚の厚みで調整。
1.5mm厚のシムを製作し取り付け。
スラスト量0.25mm。

a0248662_23394712.jpg

というわけでクランク周りの終わり、うちでの作業はここまでなので、オーナーさんに引渡しです。
長らくお待たせしてしまってスミマセンでした。





レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2017-01-05 01:08 | 1956陸王750 | Comments(0)
2016年 07月 16日

1956陸王750 コンロッドビッグエンド

修理依頼の陸王のエンジン。前回スモールエンドブッシュ製作が終わり、今日はコンロッドビッグエンド部のお話。


a0248662_235359.jpg

分解時、フロント側ロッドベアリングレース上下に0.02mm楕円、左右のレースで0.01mmの差。
リア側は上下に0.03mm楕円になっていました。
(陸王さんのコンロッドはフロントがフォーク、リアがナイフタイプです。)


a0248662_24645.jpg

a0248662_242098.jpg
a0248662_243297.jpg

ベアリングレースをラッピングしフロント、リア共に真円にする。
フォーク側コンロッドの左右のレース径を合わせるのがなかなか難しい。
フロント側タイミングサイド、ドライブサイド共に38.12mm。リア側38.13mmに。


a0248662_25866.jpg

段付きになっていたクランクピンは交換。WL用JIMS製のクランクピン、ピン径25.40mm
ローラーケージが錆を落とし使用。

a0248662_252019.jpg

ラッピングしたベアリングレース内径、クランクピンに合わせローラー選択。
フロント側(ショートローラー)は6.345mm(.0002"アンダーサイズ)を使いクリアランス0.03mm
リア側は(ロングローラー)は6.355mm(.0002”オーバーサイズ)を使いクリアランス0.02mm
フォーク側とナイフ側でガタの出方が違うので、クラアランスを変え調整します。

a0248662_253526.jpg

コンロッド・スモールエンド部の振れ、フロント(フォーク側)0.45mm、リア(ナイフ側)0.95mmといったところに。

a0248662_255145.jpg
a0248662_26268.jpg

クランクピンナットをトルク管理し締め付け、コンロッドのスラスト量チェック。
スラスト量0.25mmで問題なし。

クランクケースの加工ごとが終わったらクランク芯出しです。






レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-07-16 02:32 | 1956陸王750 | Comments(0)
2016年 07月 02日

1956陸王750 コンロッドスモールエンドブッシュ

エンジン修理依頼の7500ccの陸王、ハーレーRL・DLモデルのライセンス生産されたものです。
クランクシャフト軸受けのドライブ側ベアリングレースガタガタ問題は内燃機屋さんの加工待ち。
その他ところを進めていきます。


a0248662_8403167.jpg

a0248662_8413943.jpg

コンロッドビッグエンド部にガタがあったのでクランク分解。

a0248662_8415233.jpg
a0248662_842464.jpg

ベアリングレース・ベアリング・クランクピンそれぞれ計測
ローラーはSTDと比べ0.03mm減っています。クランクピンは少々段付き有り。
コンロッドベアリングレースはフロント側(フォーク側)は0.02mm楕円、リア側(ナイフ側)は0.03mm楕円になっていますので、ラッピングし真円にします。



a0248662_8422397.jpg

スモールエンドブッシュを抜き取り、ブッシュホール径計測。
陸王のスモールエンドブッシュ部分は、コンロッド側の肉厚が薄く、ブッシュが肉厚になっています。(昔のハーレーもそうだが)
そのためか、コンロッドのブッシュホールが変形してしまっています。(以前にやった陸王もそうでした)
大きいところで、0.05mm近く差があるところがありますので、真円加工します。


a0248662_8425047.jpg

というわけで、内燃機屋さんラッピングしてもらい真円に。
これでブッシュ製作できます。

a0248662_843791.jpg
a0248662_8432030.jpg
a0248662_8433061.jpg

使うピストンはオーナー様持込のWL用のピストン。
ピストンボスの距離を測り、WL用のスモールエンドブッシュを参考にブッシュ長を選定。


a0248662_843481.jpg

a0248662_844220.jpg

ピストンピン径、コンロッドブッシュホール、ブッシュ長を合わせブッシュ製作。

a0248662_84416100.jpg
a0248662_8442798.jpg

a0248662_8444460.jpg

陸王用のマウント冶具を製作し、オイル穴加工。


a0248662_8445949.jpg
a0248662_8451282.jpg

a0248662_8452768.jpg

a0248662_8453941.jpg

ブッシュ圧入しリーマー通し、ホーニングしスモールエンドブッシュ完成。



a0248662_8455236.jpg







レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

GARAGEⅠ 東京都足立区六月3-6-16
GARAGEⅡ 東京都足立区栗原2-19-14

sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純

by sgf1906 | 2016-07-02 09:13 | 1956陸王750 | Comments(0)