人気ブログランキング | 話題のタグを見る

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0335681.jpg

今日は修理依頼の陸王さんのフロントフォーク周りのお話。
フォークの動きが渋いとのことで、フォークを分解、チェックします。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0341217.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0342917.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0344589.jpg

フォーク分解にあたり、ウィンドシールド、フォグランプ、ナセル周り分解。
フロントフェンダーはタイヤを外さないと取れませんので、フェンダーを浮かせておきタイヤと抜き取り、フォーク取り出し。
この辺りの陸王の分解パーツ図などが無いので、色々と確認しつつ分解します。



1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_035212.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0352257.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0355394.jpg

プラグボルトには、フィラーボルトが付いています。ここからオイルを注入。
大きいマイナスが切ってあるプラグボルト、アイアンの特殊工具が使えました。




1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0365488.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0371642.jpg

フォークスプリングは上下2連でスプリングが入っており、下側にはダンパースプリングが入っています。プログレッシブ効果を狙ったものでしょう。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0372991.jpg

アウターチューブにはドレンボルト。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0375231.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0381320.jpg

陸王のフロントフォークはアウターフォークに雌ねじが切ってあり、雄ねじが切ってあるダンパーチューブがねじ込まれることで、アウターとインナーチューブが連結しています。
ダンパーチューブを回すには大きく長いマイナスドライバーが必要です。
こちらもアイアンのフォークで使うものがありましたので抜き取り。
パーツリスト、マニュアルの無いため、自分か正しいことをしているのかと恐怖を感じづつの作業です。

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_039746.jpg

十字の溝が切ってあるシールホルダー。

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0383991.jpg

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0395025.jpg

分解、清掃しインナーチューブとアウターチューブに圧入されているブッシュ内径を計測。
インナーチューブとブッシュのクリアランスは0.04mm~0.05mm
フォークのクリアランスとしては小さめ、タイヤ周りの組み方によっては動きが渋くなるかもしれません。
フォーク単体では動きは問題無いので組み付け。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0401651.jpg




1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0413272.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0415197.jpg

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0423749.jpg


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_042964.jpg

ブレーキが利かないために、フォークの動きが悪いと感じる場合もあるのでブレーキ周りもチェック。
分解し清掃。
オペレーティングカムのガタ良好。また、アクスルスリーブとブレーキパネルとのガタも無く良好。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0425995.jpg

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0431311.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0433537.jpg



1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0435978.jpg


ドラム側、ブレーキライニング側に印を付け、ブレーキのあたりっぷりチェック。
わかりづらいですが、タイダウンでブレーキレーバーを縛っておき、ブレーキが利いている状態でタイヤを進行方向に回しあたりっぷりチェック。地味な作業です。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0441649.jpg

1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0443068.jpg
1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_0444927.jpg

ドラム側の印は全周消えているので偏心は無いです。ライニング側も少々片あたりの傾向がありますが問題ないとおもいます。


1958陸王RTⅡ フロントフォーク・Fドラムブレーキ_a0248662_04555.jpg

ホイールを取り付け、リフトから降ろしフォークの動きっぷりチェック。
問題なく動きますのでO.K。
以前のホイールの組み方が悪く、フロントフォークが逆ハの字のように組んで組んであったことで、動きが悪かったと思われます。

実は、ホイール分解時にホイルベアリングのガタを発見してしまったので、分解、ベアリング周りの作業もしています。
このあたりのお話はまた次回。










レストアスクール生徒募集中

トリニティースクールから独立し、東京都足立区でレストアスクールを続けて行きます。
いつでも見学にお越し下さい。
また修理・オーバーホール業務も行いますので、お問い合わせお待ちしております。
アイアンスポーツ大歓迎です。




Vintage Motorcycle Study

東京都足立区入谷1-22-14 グリーンハイツ
sgf1906@nifty.com
090-2752-8638
奈良 純
by sgf1906 | 2017-07-15 08:56 | 1958陸王RTⅡ | Comments(0)

ビンテージモーターサイクルレストアスクール         「Vintage Motorcycle Study」 東京都足立区入谷1-22-14 sgf1906@nifty.com     奈良 純


by sgf1906