1958VELOCETTE VENOM スイングアーム&ブレーキパネル
2016年 12月 03日
修理依頼でお預かり中のベロセット・ベノム
修正に出してあったスイングアームが帰ってきたので取り付けていきます。
一応、前回と同じようにセットしチェック。
以前の状態と比べるとしっかり修正されているのが解ります。
スイングアームブッシュの状態は良かったのでそのまま取り付け。
良さそうですね。
ホイールベアリングは新品に交換。
まずリアハブフォロースピンドルに片側のベアリングを圧入。
このリアハブフォロースピンドルはベアリングカラーであり、スピードメーターを受けるクランピングスリーブの受けでもあり、ブレーキプレートロッキングボルトの受けでもあるので、両端が飛び出します。
そのため、ベアリングの外輪だけ押せるような圧入工具を製作し取り付け。
割れてしまっていたブレーキプレートは新品のものに交換。
この新しいブレーキプレート、元々のものと比べると明らかに厚みがあり丈夫そうで、補強も多く入っていますが、すんなり付くのかしらと一抹の不安が・・・。
ブレーキカムとブッシュのガタは良好でこのまま使います。
ブレーキプレートロッキングボルトとワッシャーを取り付け、ブレーキドラム取り付け。
ブレーキプレートロッキングボルトとワッシャーでブレーキパネルが位置決めされます。
この車両にはシム2枚付いていましたので、それもつけて組み込み。
ホイールを組み付けると、ホイールの動きが渋い・・・。何かが擦っているようです。
ドラムをはずして組んでみると問題なく回ります。
ということは新しいブレーキプレートとドラムが干渉しているということ。
ブレーキプレートに印を付けチェック。
外輪が擦っているようです。
ブレーキプレートロッキングボルトを使いプレートを旋盤に銜え、芯だしをし切削。
もうひとつ問題が、プレート側面の逃げ部分。
元々のプレートと比べると逃げ部分の幅が少ない。こちらも擦っているようなので、芯だしし突っ切りで切削。
これで、プレートが擦ることはなくなりました。
曲がってしまっていた、ブレーキカムステディーとブレーキトルクステイも交換。
ブレーキトルクステイの取り付けが悪く、プレートに変な力がかかると、ブレーキが擦ってしまったり、プレートが割れてしまう場合があります。今回はブレーキトルクステイの取り付けは問題なし。
ブレーキカムステディーは普通に取り付けると、位置が合いません。
ブレーキカムステディーを少々曲げ修正。
スピードメータードライブはクランピングスリーブとの受け部分が減ってしまい、取り付けると動きが渋くなってしまいます。このパターンは結構多いです。ハーレーアイアンスポーツのカムシムがぴったり合いますので、シム調整。
リムのセンターチェック。
ズレていたら、タイヤをはずしスポークで調整、センターだしをしようと思っていましたが、問題なし。
フレームの背骨部分と真っ直ぐです。
というわけで今日はここまで。
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