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1946 BSA B31 腰下組み立て その1

クランクが上がってきたBSA B31。
曲がっていたコンロッドも真っ直ぐになり、ビッグエンドもガタ無くスムーズ。
何時もながらアールテックエンジニアリングさんの素晴らしい仕事です。

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ベアリングとの嵌め代がスカスカだったクランクシャフトは、溶射肉盛りをして研磨。
ドライブサイド、ローラーベアリングとの嵌め代は0.01mm外側のボールベアリングは手でググッと入る程度、タイミング側のローラーベアリングの嵌め代も0.01mm程度で絶妙であります。

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まずはドライブサイドから組み立て。
段つきに減っていしまっていたオイルリンガーは新品に交換。
クランクピンナットと干渉してしまうため少々削る。

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ローラーベアリングを圧入。
芯出ししたクランク、おまけにしっかり嵌め代があるので叩き入れなどせず、カラーを製作してねじ込む。

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ベアリングレースとクランクピンナットが干渉する恐れがあったので、予め少々削っておきます。

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図53のベアリングワッシャーは元々入っておらず・・・。
このワッシャーはスラスト調整用のものではなく、ベアリングシール的なものと思われます。

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このワッシャーはベアリングの厚みとケース側の深さを逆算して厚みを決めて製作。
0.4mmの厚みのワッシャーに。

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ケースのボールベアリング圧入部分には溶接修理の跡が。
この溶接の盛り上がった部分が邪魔で、ベアリングワッシャーを入れていなかったのでしょう。

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ワッシャーに〝逃げ”をつくり入れます。

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コチラはボールベアリングをとめるリテーニングリング。
B31用を買ったはずなのに溝に入らない・・・。
約0.5mm定盤で研磨・・・・地味で時間がかかる作業ばかり。

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ケースを暖めボールベアリング、ローラーベアリングレース圧入。

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新品ディスタンスカラーを入れケースをはめ込む。
コンロッドのセンターとケースの合わせ目が少々ずれている。
ディスタンスカラーが長いかもしれない。

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タイミング側のローラーベアリング圧入。
コチラも叩き込むのがイヤなので、専用工具を作り圧入。

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ベアリングレースも圧入し、ケースを合わせてみる。
ケースの合わせ目に隙間が開きます。やはりディスタンスカラーが長すぎるか・・・。
この車両は、ドライブサイドのディスタンスカラー、オイルフリンガーが大分削れており、ベアリングワッシャーも入っておらず、ケース側には溶接跡がありました。ドライブサイドのスペーシングに問題があったのでは?

次回短めのダミーディスタンスカラーをつくり、スラスト量を測りカラー調整予定。
Commented by 好調 at 2014-10-29 22:00 x
このケース、閉じるときにマグ&ダイナモとめるバンドを入れ忘れないように・・・
フレームに積んで、シリダーやヘッドを載せたあとに気づいてまたクランクケース割ることになるんで・・・

Commented by sgf1906 at 2014-10-30 03:08
好調有難うございます。
危ないところでした・・・(笑)。
by sgf1906 | 2014-10-25 02:15 | 1946 BSA B31 | Comments(2)

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