1946 BSA B31 腰下組み立て その1
2014年 10月 25日
曲がっていたコンロッドも真っ直ぐになり、ビッグエンドもガタ無くスムーズ。
何時もながらアールテックエンジニアリングさんの素晴らしい仕事です。
ベアリングとの嵌め代がスカスカだったクランクシャフトは、溶射肉盛りをして研磨。
ドライブサイド、ローラーベアリングとの嵌め代は0.01mm外側のボールベアリングは手でググッと入る程度、タイミング側のローラーベアリングの嵌め代も0.01mm程度で絶妙であります。
まずはドライブサイドから組み立て。
段つきに減っていしまっていたオイルリンガーは新品に交換。
クランクピンナットと干渉してしまうため少々削る。
ローラーベアリングを圧入。
芯出ししたクランク、おまけにしっかり嵌め代があるので叩き入れなどせず、カラーを製作してねじ込む。
ベアリングレースとクランクピンナットが干渉する恐れがあったので、予め少々削っておきます。
図53のベアリングワッシャーは元々入っておらず・・・。
このワッシャーはスラスト調整用のものではなく、ベアリングシール的なものと思われます。
このワッシャーはベアリングの厚みとケース側の深さを逆算して厚みを決めて製作。
0.4mmの厚みのワッシャーに。
ケースのボールベアリング圧入部分には溶接修理の跡が。
この溶接の盛り上がった部分が邪魔で、ベアリングワッシャーを入れていなかったのでしょう。
ワッシャーに〝逃げ”をつくり入れます。
コチラはボールベアリングをとめるリテーニングリング。
B31用を買ったはずなのに溝に入らない・・・。
約0.5mm定盤で研磨・・・・地味で時間がかかる作業ばかり。
ケースを暖めボールベアリング、ローラーベアリングレース圧入。
新品ディスタンスカラーを入れケースをはめ込む。
コンロッドのセンターとケースの合わせ目が少々ずれている。
ディスタンスカラーが長いかもしれない。
タイミング側のローラーベアリング圧入。
コチラも叩き込むのがイヤなので、専用工具を作り圧入。
ベアリングレースも圧入し、ケースを合わせてみる。
ケースの合わせ目に隙間が開きます。やはりディスタンスカラーが長すぎるか・・・。
この車両は、ドライブサイドのディスタンスカラー、オイルフリンガーが大分削れており、ベアリングワッシャーも入っておらず、ケース側には溶接跡がありました。ドライブサイドのスペーシングに問題があったのでは?
次回短めのダミーディスタンスカラーをつくり、スラスト量を測りカラー調整予定。