1939EL1000 キックギアボックス
2013年 08月 27日
クラックが入っていたキックカバー。
パン以降のものと比べ、ブッシュ圧入部分の肉厚が薄いのでクラックが入ってるものが多いようです。
原因はやはり、ブッシュとシャフトのガタでしょう。
ナックルのアームとシャフトが一体式になってるキックアームシャフト。
目で見て解るようにシャフト部分が樽状になっています。シャフトがこれではブッシュを交換したところでガタはおさまりません。
この様なキックアームシャフトでエイエイとキックをしていれば、そのうちクラックが入ると言う事ですね。
と言う訳でクラックが入ったキックカバー、樽状になったキックシャフトを直すのはお金も時間もかかるので、カバーはパン時代の良品、キックアームは社外品のものに交換です。キックブッシュは入れなおします。
専用工具を使いブッシュを圧入。
左右のブッシュを入れリーミング。
ホーニングした後にオイルシールを入れます。
ガタ無くスムーズ動きになりました。
お次はスターターギア。
元々付いていたギアはスターターギア(写真左)ラチェットギア(写真右)とのにやられています。
キックアームを踏みスタータークランクが回転するとスターターギアとラチェットギアは噛み合います。
ラチェットギアはトランスミッションのメインシャフトと連動しているのでエンジンをクランキングします。
その時、スターターギアブッシュにガタがあるとラチェットギアとの噛み合いが悪くなり、ギア抜けの原因になります。
このギアもスターターギアブッシュがガタガタでしたので、ギアが思いっきり減っています。
キックシャフトブッシュのガタも手伝い、スターターギアもやられています。
コチラもギア交換。
しかしながら、新品なのにスターターギアブッシュにガタが・・・ブッシュも交換します。
ちなみにコイツが外したブッシュ。中古のようなブッシュが付いていました・・・。
で新たなブッシュの先端をテーパー状に加工しておきます。
スターターギアとラチェットギアが噛み合う時に“案内”になります。
スターターギアに圧入しリーミング&ホーニング。
ガタ無くスムーズなものになりました。
という訳でキックギア回り完成。
おまけでフィラーボルトのお話。
ナックル・パンのものに付いているフィラーボルト。ここのネジ部がやられているものが多いようです。
ここはギアオイルの注入口なので大きなネジ穴が開いており、その為大きなボルトが使われています。
それを勘違いをし、オーバートルクで締めこんでしまうことが多いようです。
ここはキュット締まっているだけでよいです。(この車両のものもネジ修正をしました。)
ショベル時代のフィラープラグはアルミ製で締めずらいマイナスになっています。
一応、進化しているのですね。(笑)
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